けたたましい「爆音」を残して、走り去っていく――。 若者たちの意識が変わって、暴走族はもはや「生きた化石」になりつつあるようだ。警察白書(2019年版)によると、暴走族(共同危険型)のグループや構成員数は、年々減少している。 一方で、グループとしての暴走族は減っているが、マフラーを改造し、うるさい音を撒き散らす自動車やバイクは、いまだに生き残っている。住宅街を切り裂くような爆音は、とても迷惑だろう。 こうしたマフラー改造は違法ではないのだろうか。西村裕一弁護士に聞いた。 ●「保安基準」に合わない改造は違法 「自動車の安全性を確保するという観点から、『道路運送車両法』という法律がさだめられています。 この法律で、保安基準に適合しなくなるような自動車の改造や、装置の取付け・取り外しは違反とされています(道路運送車両法99条の2)。 したがって、保安基準に適合しない改造にあたれば、違法となります