望まれないもの、不必要なもの――それが雑草の定義である。雑草は栄養を与えてくれるわけではなく、美をもたらすわけでもない。私たちの生活になんら貢献することのない彼らは、価値のない植物と見なされてきた。しかし、そもそも雑草は生きるために人間を必要としないのだから、どうして人間を助ける必要があるだろう? 雑草はかすかな風にも種子を運ばせ、どんな過酷な条件の土地にも根を下ろし、はびこることができる。彼らは人間の文明からは完全に離れたところで、たくましく自立して生きている。そして人類の覇権をあざわらうかのように、地球をわが物としている。さらに困ったことに、雑草は略奪者だ。私たちが価値をおき、頼りにしている植物から土地と日光を横取りして彼らを追い出し、生存を脅かす。やみくもにはびこることで、私たち人間の生存までをも脅かす。 これまで敬遠されてきた、野性的なタンポポ、侵略的なイタドリ、トゲのあるイラクサ
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