2001年9月11日、アルカイダにより強行された米国同時多発テロ。4機の旅客機がハイジャックされ、1機、また1機と目的が果たされる中、唯一テロリストの要求を拒み、戦い続けたのがユナイテッド航空93便でした。 この旅客機に乗り合せた犠牲者の、最後の瞬間を再現した追悼作品『ユナイテッド93』が、公開を目前にして米国で大変な物議を醸しています。米時間2006年4月28日の公開に先駆け、全米では各映画館で『ユナイテッド93』の予告編が上映されているのですが、観客からの苦情が激しく、一部の劇場では上映を中止する騒ぎにまで発展しています。 公開を支援する遺族の声 『ユナイテッド93』の公開に反対する意見の多くは、Why now?(何故今なのか?)、It's not the right time.(時期を見合わせるべき)というもの。5年前の惨劇はまだ人々の記憶に新しく、癒えかけた傷を刺激するような作品