私は、面食いだ。異常なレベルの面食いだ。 そしてこの面食いは、生来の私の他人への興味のなさに起因しているのだと気付いてしまった。 90年代のスーパーファミコン全盛期、圧倒的なグラフィック品質を誇っていたスクウェア社のゲームタイトルが、普段ゲームに興味がない「素人」にまで売れまくっていたのと同じ話だ。 難易度曲線の絶妙さや駆け引きの奥深さ、キーレスポンスやUIといったゲームの「本質」は、よほどゲームに興味がありプレイ経験も豊富な「玄人」でなくてはその良し悪しを評価できないが、 見てくれのよさならどんなバカでも理解できる (注1。 興味がないゆえにグラフィックという表層でしか女性を評価できない「他人素人」。それが私だ。 世間を見渡してみると、不美人やブサメンと結婚する男女が溢れ返っている。そうした男女は「妥協」したのだとかつての私は考えていた。 だが、これは恐らくまちがいだ。彼・彼女等は、異性