「自分はダメな人間だ」「生きている価値がない」など、自分自身を貶め傷つける考えを繰り返してしまう…。今、このような“自己愛の発露としての自傷行為”をやめられない人が急増しています。ひきこもり専門の精神科医・斎藤環氏の著書『「自傷的自己愛」の精神分析』(KADOKAWA)より、自己否定を繰り返しがちな人の「プライドは高いが自信はない」を見ていきましょう。誰もがおちいる可能性のある「自己愛の捻れ」に迫ります。 「プライドは高いが自信はない」…自傷的自己愛の人々 自傷的自己愛は、いびつさはありますが、病的と言い切れるような感情ではありません。そのいびつさについてはいろいろなことが言えそうですが、一番わかりやすい言い方は「プライドは高いが自信はない」でしょうか。 自信とプライドは同じではないのか? と疑問に感じられた方もいるでしょうが、厳密に言えば両者は異なります。ここで言う自信とは、今の自分自身