2021年9月2日のブックマーク (5件)

  • カンヌ4冠『ドライブ・マイ・カー』の誠実さ 濱口竜介に訊く | CINRA

    言葉を投げかけ、受け取ることや、同じ空間を共有すること、セックスをすること……そうした行為をいくら重ねても、他人の心をそっくり覗き込むことはできない。けれど、自分自身の心についてなら、どこまでも探究することができる。村上春樹の短編小説『ドライブ・マイ・カー』を読んで受け取った一つの大きなメッセージは、そのようなものだった。 一方で、濱口竜介が実写映画化した『ドライブ・マイ・カー』からは、「人の気持ちを完全に理解することはできない。しかし、わかろうとすることを諦めない」という、ひたむきな姿勢と、強い意志が感じられる。濱口と大江崇允が執筆し、結果的に『カンヌ国際映画祭』で脚賞を受賞することとなった映画版のストーリーを、村上も文書を通じて快諾したのだそうだ。 突き詰めると自分以外には「他者」しか存在しないこの世界で、人々が共生していくことはできるのだろうか? 映画『ドライブ・マイ・カー』を観て

    カンヌ4冠『ドライブ・マイ・カー』の誠実さ 濱口竜介に訊く | CINRA
  • 石橋英子が語る、映画と音楽の関係、『ドライブ・マイ・カー』 | CINRA

    『第74回カンヌ国際映画祭』で脚賞ほか4つの賞を受賞した、濱口竜介監督による映画『ドライブ・マイ・カー』。 村上春樹の短編集『女のいない男たち』に収録された3つの短編小説映画オリジナルの展開とストーリーを巧みに織り合わせて生まれた、原作とはまた異なる強度の高い物語――原作を併せて読むと、この映画がいかにさまざまな演出と暗示を伴って練りに練られたものであることを実感いただけるかと思う。 石橋英子はそんな作の映画音楽を手がけた。独特の緊張感と重みを携えた物語と並走する石橋の音楽は、ドライかつ優美で、寡黙ながらも素晴らしい効果をあげている。稿では、石橋英子という音楽家が辿った作業過程とその成果である楽曲群、そしてその作家性を通じて、『ドライブ・マイ・カー』という映画に向き合った。 「良質であるが聴かれてはならない」(註1)。 石橋自身も影響を受けたとインタビュー中に語った『映画にとって音

    石橋英子が語る、映画と音楽の関係、『ドライブ・マイ・カー』 | CINRA
  • 「佐藤伸治だけを神格化するのは良くない」フィッシュマンズ、未来を開いた格闘の軌跡 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

    フィッシュマンズがメジャーデビュー30周年を迎えた。彼らが後進のミュージシャンに与えた影響は大きい。ceroの高城晶平、カネコアヤノ、踊ってばかりの国の下津光史といった多様な顔ぶれから、彼らを慕う声が聞こえてくる。 では、フィッシュマンズとはどのようなバンドだったのか。なぜ後進に影響を与え、今も新しいリスナーを獲得し続けているのか。この7月に『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』を上梓した川﨑大助氏のコメントとともに紹介していきたい。 活動初期のフィッシュマンズ。左から、ハカセ、佐藤伸治、小嶋謙介、柏原譲、茂木欣一/©2021 THE FISHMANS MOVIEフィッシュマンズがデビューしたのは1991年。日にバブル経済の余韻がある頃だ。当時のメンバーは、佐藤伸治(ボーカル、ギター)、小嶋謙介(ギター)、茂木欣一(ドラムス)、柏原譲(ベース)、ハカセ(キーボード)の5人。サウンドの

    「佐藤伸治だけを神格化するのは良くない」フィッシュマンズ、未来を開いた格闘の軌跡 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
  • 映画「ドライブ・マイ・カー」を読み解く三つの切り口:朝日新聞デジタル

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    映画「ドライブ・マイ・カー」を読み解く三つの切り口:朝日新聞デジタル
  • dodoは名もなき人生をラップする もうゲームの勝ち方に興味はない | CINRA

    7月17日に、2ndアルバム『normal』をリリースした、ラッパー / トラックメイカーのdodo。去年、月に1曲のペースで楽曲を配信していくなかで“nothin”や“im”といった楽曲がスマッシュヒットしたことで存在感を強めた彼だが、元を辿れば、2013年『高校生ラップ選手権』に出場したことから格的に活動をスタートさせた、決して短くないキャリアを持つアーティストでもある。 dodoは、自身のアーティストとしてのスピード感を「遅い」と語る。しかしながら、高校卒業後に洗足学園音楽大学に入学し音楽を学び、その後、正社員として働きながらも制作を続けていたという彼の、様々な紆余曲折を経てたどり着いた音楽には、彼自身の人生哲学が色濃く刻み込まれた、普遍的な輝きがある。『normal』にはその輝きが、とても優しく、深く、沁み込んでいる。 今回、僕は初めてdodoにインタビューをさせてもらったが、彼

    dodoは名もなき人生をラップする もうゲームの勝ち方に興味はない | CINRA