〈S/N〉の誕生 ~古橋悌二の遺したものその1 古橋 悌二(1960‐1995) LGBTQアートの金字塔と呼ばれるダムタイプの〈S/N〉。 古橋悌二が友人たちにHIV感染を伝える手紙を送り、 そこからダムタイプ内外で〈S/N〉に向けての怒涛の動きが始まります。 その一部始終をダムタイプの高谷史郎さんに語っていただきました。 古橋 悌二(1960‐1995) 悌二さんに出会ったのは、1984年、京都市立芸術大学に入学した時でした。当時、悌二さんは4年生で、ダムタイプの前身である演劇サークルの中心人物の一人。私が入学した年にサークルは「ダムタイプ・シアター」と改名して活動を開始しました。 私は建築に関心があったのですが、舞台作品を作るプロセスは様々な実験ができるラボラトリーのように感じて興味が湧き、活動に参加しました。当時すでに、グループの方向性は先輩たちによって確立されていたように思います