『ペーパーマリオRPG(2004)』には、生まれの性別は男性だが、女性として生きたいと望む「ビビアン」というキャラクターが登場する。けれど、彼女の家族はそれを認めてはくれない。同作では、ビビアンが自らを「三姉妹」だと名乗っても、「どこが 三姉妹だよ!あんたオトコじゃないかい!」と否定されてしまっていた。 一方、先日発売されたリメイク版『ペーパーマリオRPG』では、この「あんたオトコじゃないかい!」というセリフは削られている。そのほかにも、オリジナル版発売から約20年の時を経たリメイク版では、ビビアンに関する表現には細かく変更が加えられているのだ。これは、単にポリティカルコレクトネスのための変更だと思われているかもしれない。けれど、ここには開発元インテリジェントシステムズの、ビビアンに対する深い愛があると筆者は感じている。そのことを、いち『ペーパーマリオ』ファンとして、そしていちトランスジェ