2019年は保釈中の逃亡が目立った1年だったが、最後の最後で関係者に冷水を浴びせる衝撃の逃亡劇があった。元日産自動車会長のカルロス・ゴーン氏だ。なぜレバノンに逃げることができたのか。今後の展開は――。 これまでのパスポートで出国するのは困難 こうしたケースの場合、出国そのものを水際で防ぐことが何よりも重要だ。ただ、検察と入国管理局は同じ法務省畑でも別組織だから、両者の連携がなければそのまま通過されてしまう。 そこで、検察が入管に手配を依頼し、出入国審査時のパスポート提示の際などに手配者のデータベースとヒットすると、自動的に検察に通報され、入管で足止めされるシステムになっている。これを「国際海空港手配」と呼ぶ。 また、各国で「事前旅客情報システム」が導入され、搭乗券を購入する際に航空会社に氏名や性別、生年月日、国籍、居住国、パスポート番号、有効期限、発行国といった情報を登録することが求められ
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