文献全部日本においてきた状況で記憶だけを頼りに書くには無理があることなど百も承知。まあいい加減あきらめて大原社研雑誌のサーベイシリーズを読みますよ。 - 政策論的、あえて言えば政治学的かつ知識社会学的な段階論解釈に理があるとは言っても、あくまでも下部構造、生産力に焦点を当てて「段階論」を解釈していくアプローチの方が、もちろん「経済学」というディシプリン全体では主流であり、それは労働問題研究においても例外ではない。更に言えばそうした発想はマルクス経済学独自のものではなく、経営学、経営史学においても、たとえば「見える手」について論じたアルフレッド・チャンドラー流に、19世紀末から20世紀初頭にかけての、株式会社制度による巨大な資本集中と、官僚制組織による巨大な労働力集中を可能とした、近代的な会社組織成立という質的な転換を見出す立場が大きな影響力を持っている。 問題は、何がそのような変化をもたら