2017年3月3日、Nintendo Switchとともにリリースされ、全世界から高い評価を得た『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、『ゼルダの伝説 BotW』)。 “ゼルダのアタリマエ”を崩すべくシリーズを一新した同作は、メディアとユーザーから2017年を代表する作品として高い評価を集め、この1年でゲームデザインから開発背景まですみずみが語り尽くされてきたかにみえる。 (画像はゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 公式サイトより) だが、美術史的な観点から同作のビジュアルの起源を指摘した例はあるだろうか。近代美術史を研究する松下哲也氏は、『ゼルダの伝説 BotW』が18~19世紀ヨーロッパのロマン主義絵画の系譜にあるとする。 氏は近代美術史の研究家でありながら、幼少のころからビデオゲームの趣味も持つという、希有な人物だ。 もっとも思い入れのあるゲームは『ゼルダの伝説』と
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