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ブックマーク / note.com/sudotadashi (10)

  • 中国映画市場で勝てなくなったハリウッドアニメーション、その理由|数土 直志(すど・ただし)

    ■コロナ禍からの完全回復が見えてきた中国映画市場コロナ禍で苦しめられた中国映画市場が回復軌道に乗っています。2020年には年間204億万元まで落ち込んだ興行収入は、23年には549億元まで回復。過去最高だった19年642億元の85%の水準です。24年も1/3が過ぎた4月末段階で約200億元、ほぼ平常ペースに戻ったとみてよいでしょう。 これは映画業界全体だけでなく、劇場アニメーションも同じです。2020年から22年は3年間の年平均は12億元と2019年の1/10まで落ちましたが、23年には80億元まで回復しました。 ただ数字が戻りましたが、ヒット作品の内訳はコロナ禍以前とは一変しています。中国産アニメーションが急成長しているのです。 この辺りは、3年前にも「日中国・米国 どのアニメが中国映画館で選ばれているか」の話題でとりあげたのですが、その傾向がさらに加速しており、もう一確認してみ

    中国映画市場で勝てなくなったハリウッドアニメーション、その理由|数土 直志(すど・ただし)
  • 「アニメーションの定義についての覚書」 実写映画とは何か違うのか|数土 直志(すど・ただし)

    ■「アニメーションの定義とは?」先日、ある方と話していて出た話題。 「アニメーションの定義とは?」 アニメーションは何を持ってアニメーションとするのかという話です。 「アニメーション」と「アニメ」の違いとかでなく、もっと広い“アニメーション”全体の話になります。 僕は日頃、アニメーションについていろいろ書いているのですが、そもそも“アニメーション”が何であるか自身のなかで定義づけしてなければ、そうした言葉も空虚と批判されても仕方ありません。 そこで「アニメーションは何を持ってアニメーションとするのか」を考えてみました。 しかし、これが意外に難しい。 1970年代、80年代であれば、定義はより簡単でした。 おそらくは、こんな感じです。 「アニメーションは人の手によって作られた対象物をひとコマずつ撮影し、フィルム上映した時に動きのある映像となる手法」 こうした定義では、一枚ずつ手で描いたセル画

    「アニメーションの定義についての覚書」 実写映画とは何か違うのか|数土 直志(すど・ただし)
  • アニメDVD・ブルーレイ前年比4割減、300億円を割った市場の行方|数土 直志(すど・ただし)

    ■配信市場の1/6、年間269億円の日アニメのDVD/BDマーケットNetflixやU-NEXT、Amazonプライムビデオなど、映像配信プラットフォームのサービスはアニメファンにとってはもはや不可欠になっています。コアファンに向けたヤングアダルト層のアニメ作品は、深夜帯に放送されることから「深夜アニメ」と呼ばれますが、いまでも深夜遅くこれらの番組を観るファンは稀で、テレビ録画も減っています。その多くは配信によって視聴されているはずです。 それでも「〇月〇日放送開始!」、「来週が最終回!」といったフォーマットは、ファンの関心を掻き立てるのに大きな役割を果たします。1週間に一回のテレビ放送は、今後も維持されていくシステムのはずです。 その一方で、より厳しい立場にあるのが、ブルーレイ/DVDのビデオソフトです。メディアでほとんど報じられていないのですが、日映像ソフト協会の集計によれば202

    アニメDVD・ブルーレイ前年比4割減、300億円を割った市場の行方|数土 直志(すど・ただし)
  • 「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?前編 -アニメビジネスの特殊性とソニーの優位性- |数土 直志(すど・ただし)

    [映像でなく、音楽に含まれるアニメ事業]ソニーグループのアニメ事業が好調だ。2021年に劇場映画が空前の大ヒットとなったアニメ『鬼滅の刃』は、ソニーグループのアニメ事業会社アニプレックスが手がけている。作の製作の中心となり、マネジメントやプロモーションを担当する。またアニメやスマホアプリゲームで大ヒットを続ける「Fate/Grand Order」もアニプレックスが製作する作品だ。ソニーグループはいま成長著しい日アニメのメインプレイヤーのひとつなのである。 国内だけでない。2021年8月には、日アニメを世界配信する映像配信プラットフォーム「クランチロール」を当時の為替で約1300億円にて買収した。世界1億2000万人、有料会員数は約1000万人(22年12月現在)の巨大プラットフォームで、これでソニーグループの海外アニメ事業はいっきに広がった。 アニメ分野での大型買収実現は、グループ内

    「アニメ」はソニーグループの何を変えるのか?前編 -アニメビジネスの特殊性とソニーの優位性- |数土 直志(すど・ただし)
  • 「鬼滅」と「ウマ娘」で大反転、アニメDVD・ブルーレイ販売が4年ぶり増加|数土 直志(すど・ただし)

    ■「日アニメ (一般向け)」の個人向け販売が前年比61%の増加 昨今は日アニメの市場の大きな成長が話題になります。その市場は (一社)日動画協会のレポートによれば、2010年から2019年まで10年連続で増加。市場は10年間で2倍近くにもなりました。 2020年は特殊な経済状況もあり前年比3.5%マイナスとなったものの、大きなトレンドは成長方向といってよさそうです。 市場の拡大を牽引してきたのは、「動画配信」や「映画」、「海外」、「アニソンライブ」、「展示会」など。ファンがアニメと接する場所が広がっていることが分かります。 そのなかで一人負けとも言えるのが、「ビデオパッケージ(DVD・ブルーレイ)」の販売です。最も売上げが大きかった2005年に1388億円あった売上げは20年には466億円と1/3まで落ち込みました。 動画配信で最新作が手軽にみられるようになったことで、いつでも好きな

    「鬼滅」と「ウマ娘」で大反転、アニメDVD・ブルーレイ販売が4年ぶり増加|数土 直志(すど・ただし)
  • 売上げ前年比2倍以上? 米国で爆発した2021年の日本マンガ|数土 直志(すど・ただし)

    海外で大人気な日のマンガですが、ここ1、2年その勢いはさらにアクセルがかかっているようです。 昨年から2021年の日マンガの海外売上げが、飛躍的に伸びていると話は聞こえていましたが、その一端を米国のメディアが伝えています。 米国の「Comics Beat」というコミック情報専門サイトが2022年2月4日の「レポート:2021年のグラフィックノベル売上げ前年比65%増」で驚くべき報告しています。 書籍販売データNPDブックスキャンの数字として、北米のグラフィックノベルの2021年の売り上げが前年比65%増と大きく伸びたというものです。グラフィックノベルは日でのコミック単行、書籍スタイルのコミック・マンガに相当します。 記事によれば急成長を牽引したのはマンガで、その売上げ前年比2.7倍(171.1%増)。冊数では前年比1700万部増との驚異的な数字です。ここで言う“マンガ”は一部日

    売上げ前年比2倍以上? 米国で爆発した2021年の日本マンガ|数土 直志(すど・ただし)
  • 「ジャパニメーション」とは何だったのか? その起源と終焉|数土 直志(すど・ただし)|note

    ■ジャパニメーション(Japanimation)は存在したのか? 米国で日アニメを指す言葉に「ジャパニメーション(Japanimation)」があることを知っているかたは少なくないと思います。 しかし「“ジャパニメーション”なんて米国で全く使われていないよ」、という指摘もまた多いのです。日アニメをジャンルとして区別する場合は、単純に「ANIME=アニメ」と呼ぶことが大半だと。 実際に僕自身の米国での経験からも、これは同意です。アニメイベントや小売店、メディアなど皆無とまではいかないけど、「ジャパニメーション」が登場するのは極めて稀です。 「ジャパニメーション」は存在しないのでしょうか? そうとは言えません。過去に遡るとその形跡は確かにあります。「ジャパニメーション」はどこかの段階で消えてしまったのでしょうか。ならば、いつ、どのように誕生し、使われ、そしていまはどうなってしまったのか。

    「ジャパニメーション」とは何だったのか? その起源と終焉|数土 直志(すど・ただし)|note
  • 東南アジアで日本アニメ配信、どうやって見てるかちょっと整理|数土 直志(すど・ただし)

    映像配信プラットフォームの普及が、海外での日アニメの人気拡大につながったと言われています。メディアでの配信の話題は「Netflix」や「Amazon プライム ビデオ」などの米国のグローバルプラットフォームに傾きがちです。 ただ世界の国は様々。国ごとにアニメファンが利用する映像配信プラットフォームも異なるのでないか? と、思って調べ始めたら、これが大変……。 NetflixAmazonプライム ビデオ、アニメ専門の「クランチロール」以外にも、海外で利用されているサービスが次々にでてきます。どうやら2020年のいま、世界のアニメ配信は一大活況を呈しているようです。 世界全部は無理と判断、今回は東南アジアに絞って日アニメを届ける映像プラットフォームの動向をまとめてみました。 ■東南アジアでも強い「Netflix」東南アジアの人口は、ASEAN10ヵ国だけでも軽く6億人を越えます。これはヨ

    東南アジアで日本アニメ配信、どうやって見てるかちょっと整理|数土 直志(すど・ただし)
  • 「マクロス」と「ロボテック」の日米合意は、なぜ歴史的なのか|数土 直志(すど・ただし)

    2021年4月9日に、「マクロス」シリーズとして知られるロボットアニメに関する日米3社の合意が発表されました。これが歴史的な出来事として、日米のアニメ関係者から注目を浴びました。 発表は“ビックウエスト、スタジオぬえ及びHarmony Gold USA 全世界的なマクロス及びRobotechの未来に関する包括的合意を発表”としています。 日で人気の高い「マクロス」シリーズと、米国で人気の高い「ロボテック」シリーズのそれぞれの今後の国際展開で各社が協力するというものです。 合意内容は、こちらの記事と発表を参考にしてください。 「マクロス」「ロボテック」、それぞれの国際展開で協力 日米企業が合意 http://animationbusiness.info/archives/11178 ビックウエスト、スタジオぬえ及びHarmony Gold USA 全世界的なマクロス及びRobotechの未

    「マクロス」と「ロボテック」の日米合意は、なぜ歴史的なのか|数土 直志(すど・ただし)
  • まるで日本アニメ! 次々と生まれる海外産「ANIME」の注目作!|数土 直志(すど・ただし)

    ■2Dアニメでも話題作が次々現れる中国映画2020年11月7日に全国公開となった中国産の劇場アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』が、映画ファン、アニメファン、アニメ関係者で話題を呼んでいます。もともと昨年秋に中国語音声・日語字幕が小規模公開しており、作品の完成度がアニメ関係者やファンの間で高く評価されました。 これを受けて人気の声優を起用、日アーティストの主題歌をつけて、より親しみやすいかたちで今回の格公開となりました。作品の評判は上々です。 中国ではこれまでも『ナタ 魔童降臨』、『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』といった大ヒットアニメーション映画があります。日でも公開されました。しかし国の興行成績では遥かに小さい『羅小黒戦記』ほど話題になりませんでした。 『羅小黒戦記』が関心を呼ぶのは、先の2作品がハリウッドスタイルのフル3DCGだったのに対して手描きの2

    まるで日本アニメ! 次々と生まれる海外産「ANIME」の注目作!|数土 直志(すど・ただし)
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