【ニューヨーク=松尾理也】1960年代から70年代にかけて米CBSテレビのニュースキャスターとして活躍し、「アメリカでもっとも信頼される男」と呼ばれたジャーナリスト、ウォルター・クロンカイト氏が17日、ニューヨークの自宅で死去した。92歳だった。米メディアが同日、一斉に報じた。 ミズーリ州生まれ。通信社記者として第2次世界大戦での従軍取材を経て、62年から81年まで、CBSの看板ニュース番組「CBSイブニング・ニュース」の司会者を務めた。 63年のケネディ元大統領暗殺の際は、通常の番組を中断して世界に事件を速報。悲しみをこらえながら事実を伝える報道ぶりが全米の共感を呼んだ。このほか、黒人指導者キング牧師暗殺やウォーターゲート事件など、時代を象徴する大事件を常に冷静な視点から報じ続け、視聴者の高い支持を誇った。 68年には、ベトナム戦争中の「テト攻勢」直後、米政府を厳しく批判。これを聞いた当