<この記事は「国内外から中国ジャーナリズムを眺めて~反骨のジャーナリスト、長平氏インタビュー(上)」からの続きです。> ◇『陽光時務』が遺したもの――特に香港の若者世代に与えた影響は大きかったですよね。その後、彼らは国内の李旺陽の事件、そして烏坎の事件 (注10)などにも関心をもち、中国政府に対して積極的に声をあげるようになった。なのに今、『陽光時務』はなくなってしまった。これは失敗だったんでしょうか、それとも将来、香港でなにかまた新しいメディアが出現するために教訓のようなものは残せたのでしょうか? (注10)烏坎の事件 :2011年末に広東省烏坎で不動産建設用地の売却資金をめぐって起こった、村長と村民の対立から、村民が自主投票で村の代表を選ぶという出来事に発展。中国初の自主的選挙として注目された。『陽光時務』は早い時期から現地に記者を送り込み、数多くのインタビューや取材を敢行。文字はもち