もちろんこの調査設計は、10代の若者が合理的で将来を考えており、今日の危険な行動が大きな禍根を残しかねないと心得ていることを前提にしています。 10代の若者が性行動をめぐって合理的な判断をしていると思う人は少ないでしょうが、この研究では、高校の3年生はコミカレの学費が1000ドル上がるたびに学業を続ける意欲が5.7%減るとされています。彼らが実際、将来を設計するうえで、学費を計算に入れていることを示唆しています。 先に、米国の10代の妊娠率は先進国で最高で、カナダの倍以上と述べました(1000人当たり米国では39人、カナダでは14人)。この10代の妊娠率の差異は、米国と高等教育がとても安い欧州諸国とを比べるとさらに際立ちます。 米国の10代の妊娠率はドイツとフランスの3倍、オランダの4倍です。これは何よりも、米国の低所得層の10代たちは、高等教育の期待についてはるかに悲観的にならざるをえな