「サッカー界の組み合わせは決まっている」 ここ何年かしばしば聞かれる言葉だ。登場人物はいつも同じで、それゆえに科学的であるようにも思われる。とはいえ、実際に証明されたことはないのだが。試しに、2010年ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会の欧州と南米の予選における最終順位を見てみれば、“サプライズ”などほとんどないことに気がつくだろう。小さな驚きがあったとしても、それは根本的な“チェンジ”というよりは、多くがチームの一時的な危機に関係しているのである。 恐らくW杯予選ではそれが最も顕著に表れる。各大陸では続々と本大会出場国が決まり、11月に開催されるプレーオフで最後の切符を争う。 南米大陸では、チリが大仕事をやってのけた。ブラジルに次ぐ、歴史的な2位の座を手にしたのだ。南米予選は10カ国による2回戦総当たり方式で行われ、各チーム全18試合を戦う。今回はアルゼンチンが最終戦でようやく