「テキストファイルは安全」との先入観につけ込み、「CSVファイル」を用いる標的型攻撃が2018年第1四半期に確認され、本誌でも取り上げたが、4月以降も同様の手法を用いた攻撃が発生している。攻撃者は「CSVファイル」のみならず、攻撃対象の環境にあわせて複数の手法を用いていた。 4月に入り、「CSV(comma-separated values)」形式のファイルを悪用していたのは、トレンドマイクロが2017年7月より「ChessMaster」として追跡している攻撃グループ。「APT10」「menuPass」「StonePanda」「Red Apollo」「CVNX」「POTASSIUM」といった別名で呼ばれる攻撃グループと同一グループと見られている。 「ChessMaster」は、これまでも遠隔操作が可能となる「リモートアクセスツール(RAT)」といったマルウェアの感染を狙い、細工した文書ファ