2022年9月末に、GoogleとYahoo!が資金を提供して、日本における本格的な民間のファクトチェック団体としての日本ファクトチェックセンターの設立が発表された。 これまで日本には、恒常的にオンライン上のファクトチェックを行う本格的な機関が乏しかっただけに基本的には歓迎すべきと考える。他方で、出だしから、「ファクトチェックセンター」に対する言論統制の懸念や、Twitterでの訂正、ファクトチェックの対象からマスメディアを除外しているという「誤解」が流通したことからSNS上では炎上気味に受け止められた。 そこで、以下において、日本における偽情報対策の経緯とファクトチェックについて簡潔に概観する。なお筆者は偽情報対策を検討するセーファーインターネット協会の「Disinformation対策フォーラム」を構成したが、JFCの設立と運営に関しては、本稿執筆時点において関係していない。 もっぱら