たとえ却下されようとも、言うべきことは言わねばならない しかし、ベンダーがいくら専門家責任を発揮してさまざまなセキュリティ提案を行っても、ユーザー側が受け入れてくれない場合もかなりある。特に要件定義後に必要性に気付いたセキュリティ対策は、プロジェクトのスケジュールやコストを悪化させることもある。そのため提案が受け入れられないことが多く、下手すれば詐欺師呼ばわりされることすらある。 しかし、それでもベンダーは提案すべきである。この判決は、後半でこうも述べている。 東京地方裁判所 平成26年1月23日判決より抜粋して要約(続き) ユーザーは、セキュリティ上は顧客のクレジットカード情報をデータベースに保持しない方が良いことを認識し、ベンダーから改修の提案を受けていながら、何ら対策を講じずにこれを放置した(これはユーザー側の責任である)。 たとえ採用されなくても、「提案」していれば、責任はユーザー