ロシア軍の最精鋭VDVここ最近、ロシア軍の体制が大きく(しかもその割にはひっそりと)変化を遂げている。 小欄では、その状況を幾度かに渡ってお伝えしたい。第1回目の今回は、ロシアの「長い腕」と呼ばれる空挺部隊(VDV)の大増強がテーマだ。 VDVはもともと陸軍の一部であったが、航空機によって長距離を高速移動し、パラシュート降下で敵の思わぬところへ展開する精鋭部隊としてソ連崩壊後に独立の地位を与えられた。 冷戦後のロシアが経験したチェチェン戦争やグルジア戦争、昨今のウクライナ紛争でも常に最前線で戦い続けてきたロシアのエリート部隊で、青のベレー帽をトレードマークとする。 その一方、8月3日のVDV設立記念日に徒党を組んで大暴れし、噴水に飛び込んだりするのも彼らで(この様子はもはや風物詩となっており、マスコミは噴水に飛び込む兵士の画をこぞって取り上げる)、この荒くれ者具合も含めてロシアの軍事力を象