経営力向上 03.今度は息子と闘う 「バンダイに入りたい」 父親との壮絶な闘いの末の大リストラで、プラザ合意後の円高を乗り切った富山幹太郎。次には息子との闘いが待っていた。闘いといっても富山の一方的な闘いではあったのだが...。 富山は息子が生れてから、すべてのおもちゃを与え、身近なモニターにしていた。その息子が幼稚園のころ、車に乗せて首都高速向島線を走っていた。駒形近辺でバンダイの看板を見た息子が突然、「おとうさん、僕は大人になったらバンダイに入りたい」と言った。富山は「これだけトミーのおもちゃを与えているのになにを言うか」とカチンときた。 「幼稚園でみんながトミーのおもちゃは古臭いというんだ。テレビでやっている変身するロボットがない」というのが息子の言い分だった。それを聞いた富山は「こいつにトミーに入りたいと言わせてやろう」と決意した。さっそく会社に戻って「テレビキャラクターをやれ、変