種分化の起きやすさと生態系サイズの関係とは? 地球上にはさまざまな生物種が存在していますが、その多様性の度合は場所ごとに大きく異なります。たとえば赤道直下の熱帯雨林では多種多様な生物がひしめき合ういっぽうで、北極や南極にはとても限られた種しか分布していません。このような種多様性のばらつきは、他にも標高間や、大陸と島のあいだなど、さまざまな地域間で見られます。 この種多様性の地理的なばらつきを説明する仮説のひとつとして、1種が2種以上に分かれる現象である「種分化」の起こりやすさの違いを原因と考えるものがあります。すなわち、種多様性の高い地域は種分化が起こりやすく、多様性の低い地域では起こりにくいためだという仮説です。 では種分化の起こりやすさに、場所ごとの違いを与える要因はいったい何でしょうか? これまでにさまざまな潜在的な要因が挙げられてきましたが、なかでも説明力の高いもののひとつとして、
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