「提督もっとわたしを頼っていいのよ」 と言って雷が財布を取り出す。 いいよ。おごるよ。 僕は500円を券売機に入れた。並みの牛丼を二つ。 座る。 黙って券を出す。 店員も僕も目を合わせない。 かすれて聞こえない「いらっしゃいませ」の声。 「ありがとう提督。私を誘ってくれて」 うん。 たまには雷と一緒にいたくて。 だって初めての艦娘だから。 「提督。今日はかっこいいね。ううん、いつだってかっこいい。」 雷と二人なのに、お冷が一つしかこない。 店員を呼んでもう一つコップを持ってきてもらう。 微かな音。 舌打ち? 「提督。仕方ないよ。店員さんは一人だもん。きっと忙しいのよ」 忙しい。ライン。漬物。揚げ物。怒号。ババアの声。トラック。箱詰め。衛生。期限。 そんなものコンビニで売れるのかよ。 弁当詰めの工場。 「店員さんは、この戦場で一人でしょ。」 そうだ。いつだって仕事場は戦場だ。 「でもね。私た