任務を終えた月周回衛星「かぐや」の落下を確認、拍手がわいた宇宙航空研究開発機構の運用管制室(11日午前3時25分)=JAXA提供 宇宙航空研究開発機構は11日、月探査衛星「かぐや」が同日午前3時25分、任務を終えて月面に落下したと発表した。 かぐやは2007年9月に打ち上げられた。高度100キロ・メートルで月を周回し、14種類の観測機器で鉱物や重力の分布などを観測。このほか、月面から地球が昇る迫力ある映像を撮影したり、詳細な月の地形図などを作製したりした。月の内部構造を推定する地質などのデータ取得にも成功し、今後の研究で、月の起源や進化に迫る。 同機構は落下の約50分前、高度80キロ・メートルでエンジンを逆噴射して減速させ、地球に向いた月表面の予定地点に落下させた。衝突時の速さは秒速1・6キロ・メートル。月面には深さ1メートル、直径5〜10メートル程度のクレーターが出来た可能性があるという