もう２０年近く、ずっと手元に持っている雑誌があります。それは『WHAT's IN? (es)』の１９９６年８月号。そこに掲載されているのは、僕が高校生の時からずっと憧れ、尊敬し続けてきた布袋寅泰さんが、ずっと憧れ、尊敬し続けてきたDAVID BOWIEさんと同じ舞台で一緒に、名曲“すべての若き野郎ども”を演奏している写真です。僕が憧れている布袋さんが、夢を叶えている姿を見て、僕もいつか自分の夢を叶えて、自分が憧れている人と共演しようと決意して、それ以来、時々この雑誌を開いてはそのページを眺めて自分を励ましてきました。 高校生時代に布袋さんのソロアルバム“GUITARYHTHM” と出会い、布袋さんのギターを弾いている姿に憧れました。そして、音楽性と同時に、布袋さんの言葉や考え方にとても強い影響を受けました。休み時間にも一人で本を読んでいるような、根暗な高校生だった僕にとって、布袋さんはヒー

８月に東浩紀さんの著書“弱いつながり”を読みました。僕はとても強い刺激を受けたので、すぐにその感想をブログ記事の“弱いつながりという希望”に書きました。そして、その後も本の内容がジワジワと頭の中に広がり、心の中に染みわたって、結果的に僕の人生を変えるくらい素晴らしい影響を僕に与えてくれています。そこで、“弱いつながり”を読んでから２ヶ月間、僕の中で熟成された“弱いつながり”の素晴らしさについて、改めて書かせていただきます。 僕は本を読んで刺激を受け、共感をしたので、まずは実行して見ようと思い、早速家族旅行にパソコンを持っていき、行き先の歴史等について調べながら旅行をしてみました。小さな国内旅行ではありましたが、なるほど面白い！！と感じつつ、実践してみる事により“弱いつながり”の表層部分から一歩踏み込んだテーマに思い至りました。それは、“場所を変え、環境を変える事の重要性”です。自分がいた場

ソーシャルメディアタレントのリッキーです。 約２ヶ月ぶりにブログを書きます。２ヶ月空いてしまった理由は、単純に忙しかった事と、この２ヶ月間、ひたすら自分の頭の中に、色々な情報をインプットしていたからです。 最近、何やら日本が良くない方向に進んでしまっているような感覚を、肌で感じています。全体的に感情や気分に流されてしまっているような、危うさを感じています。そして、日本が全体的に貧しくなっていって、僕たちの将来にも明るい光が見えないような、そんな気がします。どうしたら良いのだろうか？？ そんな時に一番良くないのは、気分に流される事と、思考停止に陥ってしまう事だと考えています。 だから僕は、色々な客観的事実や情報を集め、自分が共感でき、知識を沢山持った専門家の方達の考え方に触れ、色々な事実に対する読み解き方や思考法を学び、とにかく自分なりに必死で考えていました。 幸せな事に、感情的だったり、無

「僕を起用すること自体が、間違っていた」 ピーター・バラカンがDJを務めるInterFM『バラカン・モーニング』が、突如9月末で打ち切られることになった。毎週月～木まで朝の3時間、ラジオ局にありがちなパワープッシュものを一切排したバラカン自身が選び抜いた良質な選曲、この番組を日々のサイクルに組み込んでいるリスナーは多い。残りあと半月しかないタイミングでの打ち切り発表に衝撃が走っている。 申し訳無さそうに番組打ち切りを話し始めた番組内でのバラカンの発言を正確に書き起こしてみると、今件がよほどイレギュラーな事態であることが分かる。 「こういうことになってしまったのは、ある意味、僕がね、執行委員としてコマーシャルなことをやっていれば、こういうことにはたぶんならなかったんだろう。でもそれはね、たぶん、できない。だから、最初からね、そういうコマーシャルなものを求めていたInterFMが僕を起用するこ

まず、予告編を見て感じるヒリヒリした感触と、テーマの重さから、この映画を誤解して、見る事を敬遠している方がいるとすれば、それは損しちゃうなぁと、感じます。もちろん“痛み”はあります。“痛々しさ”というものもあります。でもね、僕がこの映画を体験してみて、一番感じたのは、とてつもなく大きな優しさでした。この映画には確かに暴力性を感じるシーンがあります。しかし、暴力性を感じるシーンは映画全体の中では、とても短いと思いました。全体的には、爽やかな青春群像ドキュメンタリーを感じる部分がとても多かったので、 もしも、興味はあるのだけれども、二の足を踏んでいるような方がいらっしゃるのであれば、絶対に見に行く事をお勧めします。 もう少し、優しさについて書きます。優しさは“強さ”でもあり、“弱さ”でもあると言う事実についてです。この映画の監督である太田さんは、この優しさの“強さ”の部分をしっかりと描くために

いよいよ明日から、映画“わたしたちに許された特別な時間の終わり”の上映がはじまります。僕がこの作品を知ったのは、ツイッター上でフォローさせていただいていた土屋豊監督のツイートでした。土屋監督が共同プロデュースをされている映画のタイトルが“わたしたちに許された特別な時間の終わり”だと知り、すぐに興味を抱きました。なぜなら、そのタイトルは僕が２００５年の春に出会い、劇作・演出・役者をやる上で、とても大きな影響を受けた岡田利規さんの戯曲“三月の５日間”の小説版のタイトルと同じだったからです。でも、映画の内容を見てみると、物語の内容が全然違って、更に当時ツイッターの画像や映画の象徴であった（と僕は思っています）お面の人の画像がちょっと怖かったので（笑）、フォローをしつつ、ちょっと離れた場所から、そっと観察させていただいていました。ちなみにその頃僕は、長年ずっと憧れていた映画監督の映画に出演させてい

日本人として初めて同映画祭の主演男優賞を受賞した福本清三 -映画『太秦ライムライト』より - (C) ELEVEN ARTS / Tottemo Benri Theatre Company 7月17日から8月7日までカナダのモントリオールで開催された第18回ファンタジア国際映画祭で、“5万回斬られた男”という異名を持つ斬られ役の名手・福本清三が55年の役者人生で初めて主演を務めたことでも話題の映画『太秦ライムライト』が、最優秀作品賞のシュバル・ノワール賞と、福本が最優秀主演男優賞を受賞したことがわかった。日本人が本映画祭で主演男優賞を受賞するのは初めてで、71歳の福本は歴代最年長受賞記録を更新。シュバル・ノワール賞を日本映画が受賞するのも史上初となり、メガホンを取った落合賢監督は日本人最年少として初ものづくしの栄冠を手にした。 おめでとうございます！『太秦ライムライト』写真ギャラリー 映画

東浩紀さんの著書“弱いつながり”を読みました。とてつもなく面白く、グッと心をつかまれたので、今日はその素晴らしさについて書かせていただきます。 僕が最初に東さんのことを知ったのは、津田大介さんがチェルノブイリの取材に関するツイートをされていたことがきっかけです。その時、原発や放射能に関して、どう捉えたらよいのかを上手く考えられなかった僕にとって、その発想には目から鱗が落ちるような驚きを感じました。 『そうか、以前に原発事故を起こしたチェルノブイリの状況を知ることが、日本の未来を知ることに繋がるんだ。』 頭の中で原発や放射能に対する捉え方に新しいモノサシが出来て、強い感謝の気持ちを持ちました。しかし、僕はすぐに東さんをフォローすることが出来ませんでした。その理由は東さんの事を知ってからすぐに、ツイッターを拝見したところ、ちょうど誰かと議論をされていて、東さんの考えには共感できたものの、『どう

ソーシャルメディアタレントのリッキーです。 以前書いた短編戯曲を掲載します。 夏真っ盛りですが、夏の終わりの、何とも言葉にならない空気を書いてみました。 もし良ければお読み下さい。 『夏の終わり』 吉田が座って、何か手紙のようなものを書いている。 読んでクシャクシャにしようとすると、 そこに鈴木がやってくる。 吉田は慌てて手紙を隠す。 鈴木　あれ？？吉田さんまだ残ってたんですか？？ 吉田　ん？うん。・・・なんで？？ 鈴木　あ、いや、珍しいなって思って。 吉田　まぁ、そうだね。 鈴木　・・・・何か書いてるんですか？？ 吉田　いや、別に・・・ 鈴木　別にって、めっちゃ書いてるじゃないですか。 吉田　まぁ、そうだね。 鈴木　何書いてるんですか？？ 吉田　文章。 鈴木　へー、文章なんですかぁ・・ってわかりますよそれくらい。 何の文章を書いてるんですか？？ 吉田　いーじゃん別に何の文章でも。 鈴木　

佐々木俊尚さんの“自分でつくるセーフティネット”（大和書房）を読みました。今日はその素晴らしさについて書かせていただきます。 まず感想を書く前に、僕が本を読む前から考えていた事を二つ、書かせていただきます。 僕は１０年以上、中小零細企業の方達を支援する仕事を行っています。その中で、色々な問題と向き合い、考えさせられるのは、“バブル”の時代が日本に与えてきた影響です。僕は３０代で、“バブル”を知らない世代になるのだと思うのですが、“バブル”時代の価値観や、“バブル”時代を生きてきた方達の悩みと向き合っていくうちに、自分なりの『“バブル”って何だったのだろう？？』に対する答えが見えてきたように感じます。それは、『“バブル”は麻薬のようなものだったのではないか？？』 です。そして、“バブル”と言う麻薬が日本人に与えたのは『“安定した人生”と言う幻想だったのではないか？？』と、考えています。僕がお

６月２４日、映画監督の想田和弘さんのツイートを見て、驚愕しました。嬉しすぎです！！内容は下記の通りでした。 『8/17（日）、静岡シネギャラリーで『選挙２』を上映し、ライムスター宇多丸さんと家入一真さんとトークします。題して「ここがヘンだよ、日本の選挙!?」。チケット予約開始したそうです。映画込みで一般前売り2500円、学生前売り2000円！peatix.com/event/41489 』 まず、これは今、必ず見に行くべき映画であり、イベントだと思っています。何故なら、今日本で起こっている不思議な政治状況が、全て“選挙”から始まっているからです。 そこで、今日はその理由について、書かせていただきます。 僕が想田和弘監督と出会ったのは、ライムスター宇多丸さんのラジオ番組『ウィークエンドシャッフル』に、平田オリザさんと２人で出演されていた時です。僕はもともと演劇をやっていましたし、平田オリザさ

2014年7月24日 8時45分 by ライブドアニュース編集部 ざっくり言うと 未婚率1位の京都で開催された「街コン」が驚異の成就率だという 「お笑い百人一首コン」が開催され、カップル成立率50％という快挙を遂げた 「同じ作業をしながら喜び、たくさん笑ったからでしょう」と司会者は語る ■「伝統文化」×「」の熱いコラボが恋を叶える？ 京都市のの高さは深刻です。国勢調査（平成22年／総務省統計局）によると、たとえば30〜34歳ではその値、男性51.6％、女性43.2％（全国平均：男性41.6％、女性34.5％）。政令指定都市20市のうち、京都は男性1位、女性2位という結果です。ちなみに女性1位は福岡市です（博多美人と京美人がともに売れ残るって、どういうことでしょうか）。 そんな非常事態を憂えたわけではないでしょうが、意外な団体が立ち上がりました。 それは、京都の名勝・嵯峨嵐山の一角に荘厳な雰

僕の宝物のひとつに、ハービー山口さんの写真集『LONDONーAFTER THE DREAM』があります。この作品は、山崎まさよしさんや、福山雅治さん等、数々のアーティストを撮影されているハービー山口さんが、１９７３年９月にイギリスに渡ってから撮影した写真を集めた初めての作品集であり、１９８５年１０月に初版が出版されています。 僕が初めてハービー山口さんの作品と出会ったのは写真ではなく、布袋寅泰さんのソロデビューアルバム『GUITARHYTHM』の歌詞でした。青春時代の輝きを描いた『GLORIOUS DAYS』、そして、年老いたお婆さんの人生を、秋の一日に歌い上げた超名曲『A DAY IN AUTUMN』など、布袋さんの音楽に寄り添いながらも、内容が絵として頭の中に浮かび上がってくる歌詞の美しさと素晴らしさに、何も知らなかった当時、ハービー山口さんって、一体何者なのだろうか？？と、深く興味を

最近ずっと違和感を感じている事があり、その答えを探して、久しぶりに茂木健一郎さんと重松清さんの共著“涙の理由”（宝島社）を読み返しました。そしてこの本は、今こそ読み返しておくべき重要な本なのではないかと思ったので、その事について書かせていただきます。 世の中には、とても沢山の人がいて、みんなそれぞれに考えている事や、育ってきた環境、現在抱えている問題や状況・利害が違うという事は、山崎まさよしさんの“セロリ”にも歌われています。つまり、一言で言うと“世の中はとっても複雑なのだ”と思います。そんな“とっても複雑な”世の中が抱えている多くの問題は、当然、色々な問題が更に複雑に絡み合った、超複雑な問題なはずです。 しかし、そんな複雑な問題が沢山ある世の中の流れを動かしているのは、やけに単純で“わかりやすい物語”なのではないかと、最近感じるのです。 “涙の理由”は２００９年に初版が発行されており、そ

僕が芝居を始めたばかりの頃、ある演出家の方に言われた言葉。 「役者は、殺人事件の新聞記事を見た時に、被害者に感情移入するだけじゃ駄目だ。加害者の気持ちになって考える事も出来なければいけない。」 この言葉はその後もずっと頭の中に残っていて、常に実践するようにしています。だから、全然理解できない殺人事件が起きた時には、殺人犯の芝居を作って演じてみた事すらありました。加害者の気持ちに感情移入するのは、洒落にならないくらい精神的に追いつめられて、しんどかったけど（実生活にまで、若干の影響を与えてしまいました・・・）、絶対に理解できないと思っていた疑問の答えが、ちょっとだけ見えた気がして、上演して良かったと考えています。 話が少しそれましたが、今日、佐々木俊尚さんのTwitterにあった、戦争が始まったきっかけについてのいくつかのつぶやきを読んでいて、少し思った事があります。それは 『自分は絶対に加

ソーシャルメディアタレントのリッキーです。 僕は演劇をやっていたのですが、僕が一番好きな劇作家・演出家は“ナイロン１００℃”のケラリーノ・サンドロビッチさんです。更に今年の岸田戯曲賞を受賞された飴屋法水さんも好きです。ケラさんはもともとミュージシャンだったり、飴屋さんは美術家の顔を持っていたりと、演劇以外にも表現のフィールドを持っています。また、宮沢章夫さんも大好きなのですが、宮沢章夫さんも、演劇以外にも色々な活動をされています。色々な活動をされていると言えば、いとうせいこうさんも本当に色々な事をされていますね。せいこうさんも僕は大好きなんです。 好きな方達の足下にも及びませんが、僕も昔からジャンルにこだわらず、自分がやりたい事を色々経験させていただいてきました。色々やってみたかったからです。ただ、そのせいで上手く行かなかった事もありました。理由は、色々なジャンルの表現をやっている事が言い