過去の出来事を調べて考察する学問である歴史学や考古学。近年、それが一般の人たちの間に広がりをみせています。歴史好きの女性を意味する「歴女」や、土偶好きの「土偶女子」、古墳好きの「コフニスト」。でも、専門の研究が進むにつれて、今までの歴史像も大きく変わり始めていて――。受け止めかねる人も出てきているようです。 ■ゲームと連動する人気 10月23日に東京・内幸町の帝国ホテル東京で開かれた、国宝「山鳥毛(やまとりげ)」里帰りプロジェクトの記者会見。主催した岡山県瀬戸内市の武久顕也市長は「刀剣の里といわれた備前刀の伝統を受け継ぐ地域のシンボルとして、ぜひ、名刀・山鳥毛の里帰りを実現したい」と訴えました。 「山鳥毛」は越後(今の新潟県)などを支配した戦国武将・上杉謙信の愛刀だったことで有名です。現在所有する岡山県内のコレクターが、瀬戸内市に譲渡を持ちかけ、市が評価額5億円で応じる形で今回のプロジェク