タグ

ブックマーク / jp.ign.com (9)

  • 「ゴエモンのようでゴエモンでない少しゴエモンなゲーム」はなぜ注目されないのか?『豆狸のバケル』から見る半端なゲームの悲哀

    2023年11月30日に発売されたNintendo Switch向けソフト『御伽活劇 豆狸のバケル ~オラクル祭太郎の祭難!!~』(以下、『豆狸のバケル』)は、グッド・フィールが開発した3Dアクションゲームである。そう、元「がんばれゴエモン」のスタッフが立ち上げた会社が、まさしくかつてのゴエモンのような新作ゲームを作ったのである。 筆者にとってもグッド・フィールは今でも印象深いデベロッパーで、『ヨッシークラフトワールド』はかなり楽しんだ。もちろん、幼いころ「がんばれゴエモン」シリーズを遊んだこともある。特に好きなのは『がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス』だ。友人とサスケを奪い合ってミニゲームをやり込んだものである。 さまざまな層にリーチしそうなゲームであり、ゆえに『豆狸のバケル』もいくらか注目を集めるはず……と思っていたのだが、想像より反響が少ない。ほかの人気作と発売時期が被ったとい

    「ゴエモンのようでゴエモンでない少しゴエモンなゲーム」はなぜ注目されないのか?『豆狸のバケル』から見る半端なゲームの悲哀
  • 【ネタバレコラム】私が『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のエンディングを許せない理由

    ついに『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をクリアした。5月12日の発売日からまる4カ月、飽きることなく毎晩のようにプレイを続けて、寄り道もたっぷりと楽しんで、120時間をかけてハイラルの大地、空、そして地底をまんべんなく冒険した。 ※作のエンディングについて語るので、稿にはネタバレがばりばり含まれる。できればクリアしてから読みにきてほしい。 記事タイトルからもわかる通り、私は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のエンディングに不満を抱いている。だが、それについて詳しく語る前に、ゲームそのものを高く評価しているという点に触れておきたい。稀にみるほどの傑作であり、2023年にこれを超えるゲームはなかなか出てこないだろうと思っている。 ストーリーも「ゼルダの伝説」シリーズのなかでは興味深い方で、特に1万年以上前の時代へタイムスリップしてしまったゼルダ姫の描き方は

    【ネタバレコラム】私が『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のエンディングを許せない理由
  • 「リセットしないほうが楽しいこともある」とプレイヤーを本気で怒り続けた「どうぶつの森」シリーズの「リセットさん」は、もう、いない

    私と初代『どうぶつの森』の出会いは最悪だった。はじめて遭遇したのはゲームショップでのこと。当時はまだゲームを専門で販売する小売店がどこにでもたくさんあり、そこには実際にゲームを体験できる試遊台も置いてあった。 その試遊台で『どうぶつの森』をプレイしたのだが、いや、実際は遊んだともいえない。なんせゲームがはじまるなり、あるキャラクターにこっぴどく怒られたのだ。あまりにも手厳しく罵倒されるため私は状況すらよく理解できず、そのままコントローラーを置いて逃げるようにゲームショップから去っていったのだから。 amiiboのリセットさん。 あまりに突然の出来事だったので、そのゲームが『どうぶつの森』だったこともわからなかったし、そのキャラクターの意味もわからなかった。後にその正体が「リセットさん」なるどうぶつであると知り、そのうち彼の信条に惚れ込むようになったのである。 しかし、現在では姿が見えなくな

    「リセットしないほうが楽しいこともある」とプレイヤーを本気で怒り続けた「どうぶつの森」シリーズの「リセットさん」は、もう、いない
  • そもそもゲームメディア・ライターは「ゲーム売り」なのか?【ゲームライターの日常 シーズン2】

    以前、「渡邉さんの記事を見てあのゲームを買いました」と言ってくれる方がいました。僕は「そうなんですね」くらいの返事をしたら、そのやりとりを聞いていた別の知人から「なんか反応薄くない?」と言われたのです。 うーん、言われてみれば確かに「買ってくれたんですね、ありがとうございます!」くらい言ってもおかしくないかも。あるいは昔はそうだったかも。でも、どちらの反応がいいのでしょう? 必要なのはマッチングだけでなく、それを避ける可能性 ゲームライターが書くゲームレビューなどの記事には、購入の参考にする文章としての側面があります。メーカーが発表する情報はあくまで宣伝なので、具体的にどうなっているのかまで明らかになっていないことが多いわけです。楽しみにしているゲームでも期待に応えてくれるのかどうか、購入する人の背中を後押しするケースも当然ながらあるでしょう。 そして、ゲームレビューには欠点も書いたほうが

    そもそもゲームメディア・ライターは「ゲーム売り」なのか?【ゲームライターの日常 シーズン2】
  • 数々の検証や非公式大会など、「艦これ」で見るディープなゲームコミュニティ

    熱中/熱狂できるゲームであれば、自然に大きくなるのがファンによるゲームコミュニティだ。ソーシャルネットワークが普及した現在、ある程度人気のあるゲームであれば、不特定多数のユーザーが情報をまとめるwikiによる攻略サイトが作られていくのは当たり前。特に人気の高いゲームであれば、攻略ツールやMODなどで、開発者の想定を超えた遊ばれ方が構築されることも珍しいことではない。 しかし世の中には、想像を絶するほどディープなゲームコミュニティも存在する。それが今回紹介する『艦隊これくしょん-艦これ-』(以下、艦これ)のコミュニティだ。「艦これ」は第二次世界大戦期の旧日海軍の艦艇を題材としたソーシャルゲームで、言わずと知れた萌え擬人化コンテンツの火付け役だ。2013年にサービス開始するやいなや爆発的な人気となり、サービス開始から7年目を迎えた今では、日の海を守る海上自衛隊も積極的にコラボを行っている。

    数々の検証や非公式大会など、「艦これ」で見るディープなゲームコミュニティ
  • 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』をより深く観るためのトリビア5選

    “のん”こと能年玲奈主演の『この世界の片隅に』に多くのシーンを追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が12月20日に全国公開された。同日に「スター・ウォーズ」の最新作が公開されたこともあってか、劇場の小屋が割ききれず、まだ行き渡っていない都道府県もあるため、お住いの地域によっては公開されるまで首を長くして待っている人もいることだろう。首を長くする時間も待ちきれず他県に足を運ぶ人もいるかもしれない。 作は2016年に公開された『この世界の片隅に』に40分の追加シーンを用意したいわゆる「完全版」で、2018年の12月公開予定だったものが大幅な制作の遅れから1年の時を経てようやく日の目を見ることになった。作で追加されたシーンでは、主に主人公の浦野すずが嫁ぎ先の呉で出会った遊郭の女性リンをはじめ、サイドキャラクターとの交流を深堀りしており、おおむね原作の流れを完全再現した内容になって

    『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』をより深く観るためのトリビア5選
  • グリッチ表現で2Dシューティングの異次元を突破した怪作「Rym 9000」プレビュー

    「枯れた技術の水平思考」と言えば、ゲーマーおなじみの横井軍平のデザイン哲学だが、同様のことはゲームジャンルにも言えるのではないだろうか。「枯れたジャンルの水平思考」とでも呼ぶべきだろうか、そのゲームデザイン哲学は既に確立したジャンルにおいて、その基システムを維持しながらも、その概念を新しい角度から眺めて革新的なゲームを作り上げる。実際にジャンルのお約束を守りつつ、レベルデザインや細かい調整、もしくはサウンドやアートを刷新することで、そのジャンルに新たな風を送り込むゲームはこれまでも多数存在している。 最古のゲームジャンルであるシューティングゲーム(以下、STG)はその歴史の古さやゲームデザインとしての単純さから言って、自他共認める「枯れたジャンル」と言える。もちろん今後、何かの大きなイノベーションもありうるとは思うが、おそらくそこから生まれるものは我々の知るSTGとは別のものになるだろう

    グリッチ表現で2Dシューティングの異次元を突破した怪作「Rym 9000」プレビュー
  • Steam版「東方天空璋」を発表した上海アリス幻樂団のZUN氏インタビュー:今後の東方Projectや二次創作の展開について

    11月12日、秋葉原UDXで「デジゲー博2017」が開催された。イベントは同人・インディーゲームのオンリーイベントで、様々な規模の開発者が自らのゲームの販売頒布、展示を行った。今回からショーフロアはUDXの2階アキバ・スクエアに加えて、4階UDXギャラリーも追加され、展示規模は過去最高となった。 今回、IGN JAPANではUDXギャラリーで展示販売していた東方Projectで有名な上海アリス幻樂団のZUN氏にインタビューを行った。上海アリス幻樂団ではこれまでのパッケージ版の販売の他、PC-98を実機を持ち込んだ旧作のプレイアブル展示やデジゲー博向けスコアアタック版「弾幕アマノジャク ゴールドラッシュ」を展示。多くのファンが足を運んでいたが、ここでは主にSteam版としてリリースがアナウンスされた「東方天空璋 ~ Hidden Star in Four Seasons.」と今後の展開につ

    Steam版「東方天空璋」を発表した上海アリス幻樂団のZUN氏インタビュー:今後の東方Projectや二次創作の展開について
  • “基本無料ゲーム”は決して悪い存在ではない ─「バッジとれ~るセンター」が教えてくれた基本無料の可能性

    このコラムは「バッジとれ~るセンター」のバイトおよび関係者に捧げるラブレターである。 今ではすっかり“基無料”のゲームソフトは当たり前になった。はじめのころはブラウザゲームMMOなどで見られるようになり、次第にスマートフォンでは常識のような形態に、現在は家庭用ゲーム機でもだいぶ馴染んだことであろう。何しろ、任天堂ですら今ではスマートフォン向けタイトルを配信していて、しかも「ファイアーエムブレム ヒーローズ」ではいわゆるガチャを採用しているのだから。 そして基無料という言葉を聞くと、悪いイメージを抱くゲーマーも多いのではなかろうか。とあるゲームで数十万円を投入してようやく目当てのキャラを引き当てたというSNSの書き込み、ハマりすぎて身持ちを崩すというようなエピソード、今でこそなくなったが当時は大きな問題になったコンプリートガチャ……。基無料システムは多くのプレイヤーが気軽に参加できる

    “基本無料ゲーム”は決して悪い存在ではない ─「バッジとれ~るセンター」が教えてくれた基本無料の可能性
  • 1