前回の連載に引き続き、「画質のよしあしだけでカメラのデキを決めてよいのか?」という点について、塙カメラマンに語ってもらった。 今回は、画質以外の要素について少し考えてみたいと思う。前回、「シャープな写真を撮るにはピントの精度が大切だ」と述べた。厳密にピントを合わせるなら、よいAF機能を持った機種を選ぶのが大切だ。AFセンサーの精度、AFエリアの数、配置など、さまざまな要素の絡み合いがAFの性能を決める。 AFエリアの配置は、メーカーや機種によって異なる。例えば、同じニコンでも「D3」と「D300」ではAFセンサーの配置が違う。具体的にいえば、より広い撮像素子を持つD3の方が、AFエリアが相対的に中央寄りになっている。周辺部をトリミングする形となるD300は、AFポイントが中央部から周辺部までバランスよく配置されているように感じる。両者は基本的に同じAFセンサーを採用しているが、撮像センサー