なんで勉強するの? 中学生ぐらいの子どもたちに、「勉強、好きですか?」って聞いたら、10人のうち8人から9人は「嫌いです」もしくは「好きじゃない」と否定的な答えをよこす。正常だと思う。私も嫌いだった。いまでも嫌いだ。 もちろん、10人のうちに1人か2人は肯定的な返答をする。ただ、それは「好きな教科は理科です」みたいに「勉強」の中に無理矢理に好きなところを見つけようとするちょっと方向ちがいの反応だったり、「100点とったら気持ちいいから」みたいなやっぱり本質とはちがうところに楽しみを見出しているケースだったりする。それ以上に、「勉強が好き」と答える子どもの多くは、「自分は勉強が好きなはずだ。勉強が好きな子はいい子だし、自分はそういういい子であらねばならない」と、かなり抑圧された生き方をしているひと。大きな問題を抱えている。 安定しない本業では生活が成り立たないので空き時間で始めた家庭教師業も