僕は京都府宇治市で育った。 中学は、西宇治中学という中学だった。 その中学の横には ウトロと呼ばれる朝鮮部落があった。 正直、中学生になり(中学は僕の居住地からかなり遠かった) 初めて触れたウトロは恐かった。 まるで戦後すぐの日本のような風景。 バラック小屋が立ち並び そこで人々は暮らしていた。 中学生活を送り出してから ウトロのことを徐々に知るようになる。 ウトロの人達は、ちゃんとした仕事に就けない。 就きたくても、朝鮮人だから就けないのだ。 だからウトロから学校に通う者も多くいたが 皆、不良だった。 彼等は、学校を卒業しても どうせ、ヤクザか、ヤバい仕事 もしくは土方にしかなれないからと 諦めていた。 貧困のバラックから抜け出せない 抜け出せる方法は、法律に違反する仕事しか ないと諦めていた。 ウトロに棲む不良の中には どうしようもない奴もいたけれども いい奴らもいた。 時代は、校内暴