日本近海に分布するシャーベット状のメタンガス、メタンハイドレートの効果的な採取に向け、産業技術総合研究所のメタンハイドレート研究センター(札幌市)が世界初となる大型実験装置を導入したことが14日、明らかになった。産総研では装置を活用し5月末から本格的な実証試験に乗り出す。東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、政府は原子力発電の比率を高めることを盛り込んだエネルギー基本計画の見直しも視野に入れており、メタンハイドレートは新たなエネルギー源として、にわかに期待が高まっている。 実験装置は内径1メートル、高さ1・5メートル、厚みは7センチの鉄製で、産総研は砂、水、高圧のメタンガスを順に注入することで、海底1200~1300メートルに存在する170~180気圧、温度10数度のメタンハイドレート層を再現。この層に井戸を掘り30気圧に減圧することによって、メタンハイドレートを「安