「とても良い詩」「現代の若者に!」との声に応え、全篇改稿、新訳と詳細年譜による待望の再刊! テロ集団の幹部サヴィンコフとして、人の生と死を極限まで見つめた作家ロープシンが、小説やドキュメンタリーでは語りきれなかった赤裸々な魂の言葉を詩形式に乗せた、易しいが深い作品。 これを書いたのはありきたりの詩人ではありません。したがってこの詩集もまた、それほどありふれたものではありません。……とにかく彼は自己のすべてを、悲劇的な鋭い刃を中心にした全生涯を写しだしているのです。この鋭い刃はつねにむきだしにされていますが、ただときおり生活と精神の複雑さにおおいかくされることがあります。どうやら彼の精神には、人間の精神にありうるすべてのみならず、極端な闇と光、弱さと強さのすべてがあるようです。……これらの作品のもつ恐ろしいほど鋭敏な触覚のまえには足を止めざるをえないだろうと思うのです。(ギッピゥス「序」より