法令を無視した労働を強いる「ブラック企業」の対策に厚生労働省が乗り出す中、 残業代の不払いや雇い止めといった「ブラックバイト」の被害に苦しむ大学生たちが、 個人加盟の労働組合「首都圏学生ユニオン」を今月にも結成する。 店の売り上げのノルマ達成に協力するため自腹を切らされるケースもあるといい、若者が協力し合って問題解決を目指す。【東海林智】 法政大の岩井祐樹さん(20)は、高齢の祖母と父との3人で暮らす。 祖母は体調を崩し父も病気で働くことが難しい。 家事をこなしながらアルバイトで学費をまかなおうと大手スーパーで働き始めたのは昨年8月だ。 ところが、職場では理不尽なルールがまかり通っていた。 仕事の準備や片付け、着替えなどに10分以上かかることが多いのに、 「就業前10分以内、終業後10分以内」にタイムカードを押すよう要求された。 10分を超えると、「間違えた」ことにして訂正するよう求められ