今日7月10日は参議院議員通常選挙の投票日です。立候補者による18日間の選挙運動も9日で終わり、あとは20時からの開票を待つばかりです。現代の選挙戦ではSNSをふくむインターネットでの選挙運動も広く行われ、多くの候補者が昨日9日の23時59分まで投票依頼などの投稿を行っていますが、これらの投稿を今日10日にシェアやリツイートなどすると、公職選挙法違反に問われるおそれがあります。今日10日にできることとできないことについて、まとめてみます。 投票日当日の選挙運動は禁止公職選挙法の条文には、「投票日に候補者のSNSをシェアやリツイートしてはいけない」と直接的に書かれている文言はありません。しかし、以下の理由からそういった行為は禁止されていると解釈されています。 まず、選挙運動は投票日前日までと法律で定められています。 公職選挙法第百二十九条 選挙運動は、各選挙につき、(中略)公職の候補者の届出
フランスが、世界の頂点に立った。ワールドカップでの優勝は20年ぶりのことだった。 フランスはロシアW杯でオーストラリア、ペルー、デンマーク、アルゼンチン、ウルグアイ、ベルギー、クロアチアと対戦した。 グループステージ最終戦のデンマーク戦こそメンバーを落として引き分けたが、アジアの1チーム、南米の3チーム、欧州の2チームを倒しての戴冠に、異論を挟む者はいないだろう。 ■スタープレーヤー不在 フランスに、本当の意味でスタープレーヤーはいなかった。この意味するところは大きい。確かにアルゼンチン戦のキリアン・ムバッペは強烈だった。アントワーヌ・グリーズマンは要所で得点とアシストにより、デシャン監督とフランス国民の期待に応えた。 だが何より、オリヴィエ・ジルーが大会を通じて無得点に終わっている。これまでの大会では、ロナウド(ブラジル)、ダビド・ビジャ(スペイン)、ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)など、
1カ月に及ぶ激闘に、幕が下ろされた。 ロシア・ワールドカップは終わりの時を迎え、フランスが優勝を達成した。組織的なサッカーには総じて穴がなく、最後まで隙を見せない戦い方を貫いて栄冠を手にしている。 一方で、ひとつの問いが、頭を支配している。それは「チキ・タカは衰退したのか」というものだ。 ■一世を風靡したチキ・タカ 「チキ・タカ」とは、スペイン語で、パスサッカーを指す。 この言葉は、グアルディオラ監督に率いられたバルセロナと、デル・ボスケ元監督が指揮を執ったスペイン代表が欧州と世界を席巻していた2008年から2012年頃にかけて流行した。いわば、長短のパスを織り交ぜながらボールを前進させゴールを陥れるサッカーの代名詞である。 その間、バルセロナはリーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ、スペイン・スーパーカップ、UEFAスーパーカップ、クラブW杯で、スペイン代表はEUR
ロシアワールドカップに見られる、新時代のトレンドとは何か? 12日、ルジニキ・スタジアムでFIFAテクニカルスタディグループ(TSG)のメディアブリーフィングが行われ、準決勝までの62試合をもとに、各人の分析が語られた。 TSGのメンバーは以下のとおり。 カルロス・アルベルト・パレイラ(元ブラジル代表監督) マルコ・ファン・バステン(元オランダ代表&監督) ボラ・ミルチノビッチ(元メキシコ代表監督など) エマニュエル・アムニケ(元ナイジェリア代表) アンディ・ロックスバーグ(元スコットランド代表監督) 1994年にブラジル代表をワールドカップ優勝へ導き、5カ国を率いて6度のワールドカップを経験したパレイラは、「フットボールは大きく変わった」と変化を強調。 スピード感があり、攻守の切り替えが目まぐるしく、さらに対戦相手を分析して準備を行う。現代サッカーのワールドカップでは、それが当たり前にな
クロガキという木を知っているだろうか。 正確にはそんな名の樹木はなく、いわゆる柿の木(カキノキ科カキ)なのだが、木質部に黒色の縞模様や濃淡が入ることが稀にあり、ときに孔雀の羽の模様に似た孔雀杢が現れる。カキの古木の木質部にタンニン(柿渋成分)が沈着したら黒変するのだが、そんな木をクロガキと呼ぶのだ。その出る確率は1万本に1本ともいわれる代物だ。 銘木として珍重されており、その価格は仰天するほど高値である。もし木目の模様が美しければ、立米100万円近くすることもある。最高級の和家具のほか和室の床柱や内装の造作材、茶道具など工芸品、今風なものとしては高級ゴルフクラブのヘッドとしても用いられる。 クロガキの茶道具・棗。(提供・吉井恒仁) そんなクロガキが、チップ工場に並んでいた、という話を聞いた。気付いた人は、あわてて抜き出して買い取り転売したら数十万円の値がついたそうだ。 この手の特別な銘木で
本連載は、時の研究家、織田一朗氏が、日本人がどのように時間を手に入れてきたのか、日本人と時間論を主題に執筆してきました。 最終回は、時間の正確性に強くこだわり、毎日せっかちに行動してきた現代日本人に起きてきた心の変化について『「金持ち」から「時持ち」に意識が変化』をつづります。 ---------- 日本は、昭和30年代の高度成長期に人類の歴史上、例を見ない急成長を成し遂げた。日本人の勤勉さと努力の成果である。戦後の復興が軌道に乗ると、労働は人々の生活を豊かにすることに向けられた。 より多く働くことによって周囲の家よりも早く、「三種の神器」と言われた家電の洗濯機、テレビ、冷蔵庫を揃え、集合住宅を含めたマイホームを手にした。だが、日本の中流家庭はそれで満足しなかった。大衆の新たな欲望は自家用車、海外旅行など、とどまることはなかった。それによって家族団らんの時間は減り、残業時間が延び、長時間労
ロシアワールドカップへ挑む、サッカー日本代表23人が発表されました。この記事では、新著『アホが勝ち組、利口は負け組 サッカー日本代表進化論』の評伝から、宇佐美貴史選手の項を抜粋し、公開します。 日本サッカー史上類を見ない天才が、ワールドクラスに突き抜けるための『壁』は、どこにあるのでしょうか―。 書籍『アホが勝ち組、利口は負け組 サッカー日本代表進化論』 「行ってるやん」の絶壁「ウサミ、行け! 行け! 行け!」 「……(いや、行ってるやん!)」 行け、と、行ってるやんの溝は、想像以上に深い。 2011年にドイツのバイエルン・ミュンヘンに移籍した宇佐美だが、トップクラブでは出場機会が訪れず、翌シーズンは地方のホッフェンハイムへ移った。バイエルンとは違い、残留を目指すホッフェンハイムでは、何はなくとも、まずは守備、守備、守備から。しっかりと守って、カウンターに走って、ダメだったら、また守備に
どうやらわが国では、イノベーションがどのように成就するかが理解されていないらしい。 筆者は元ビジネスマンの大学教員だが、現在タイで某企業の現地法人の統括をしている前職の同僚から、日本人は海外とりわけアジアで “NATO” と揶揄されていると聞いたことがある。 NATO とは No Action, Talk Only の略である。 No Action, Talk Only とある日本の一流企業の役員は、毎年アジアトップクラスの大学教授を、メンバーと数名で訪問する。自社の事業領域における今後の動向について、ヒアリングを行うのである。大学教授は、懇切丁寧に説明する。彼らは満足気な顔で、今後のビジネスに活かしますと、日本に帰っていく。 翌年彼らは、再び大学教授を訪問する。そして同じ質問をする。ビジネスは、まったく新しい動きをみせてはいなかった。「行動なし、会話だけ」だったのである。 当時は面白い冗
PDCAを失敗させる理由とは?私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。目標を絶対達成させるわけですから、当然、現場では大きなものから小さなものまで、いろいろなプロジェクト、タスクのPDCAサイクルを細かくまわしています。 しかし、残念ながらPDCAサイクルをまわせない人がとても多いのが現実です。 などと部長や課長は言っているだけ。組織のマネジャーの大半が、どうやったらPDCAサイクルをまわせばいいかをわかっていません。PDCAサイクルがまわっているかどうかの「検証」さえできないのです。 PDCAが失敗するのは、たった一つです。それは難しく考えすぎるから。だいたいPDCAを失敗させる人は、講釈が多い。 とか、いろいろなことを言う人がいます。しかし、そんなことはどうでもいい、と私は言いたい。基本は「守破離」。基本の型を守って、それを習慣にし、自分のものにしたら、その型を破
6月21日は、世界ALSデー。文字通り、世界中で難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の啓発活動が行われる日だ。 私は以前、ALSにおける疾患啓発について書いたが、今回は疾患そのものではなく、ある患者さんにフォーカスしたいと思う。 去る3月31日、ALS患者の藤元健二さんが亡くなった。3月25日には初の著作『閉じ込められた僕』を上梓しており、出版記念パーティーを目前に控えた矢先のことだった。 48歳のときに不自然な手の震えを感じ、その後確実に体の自由は奪われていき、50歳で確定診断が出て、胃ろうの造設、気管切開をすることで生きることを選択したが、53歳で胃がん、心筋梗塞を併発し、54歳で亡くなった。 一行で表現するとこういう紹介になるが、あまりにも味気なく、藤元さんの人となりをこれっぽっちも伝えることができない。いかに壮絶な最期だったかを描き、ALSという病気の難しさ、患者や家族の苦悩や公的サポ
ドラマ出演中の死え、まさか…さっきドラマで見たのに… 最近はまっているドラマ「やすらぎの郷」の予告編で、翌日に野際陽子さん演じる井深凉子が出ることを知ったその日(2017年6月15日)、野際さんの訃報が飛びこんできた。 81歳。肺腺がんが原因だったという。 ドラマの中ではランニングをするなど、健康的なイメージで、病気の影を感じさせなかった。それだけに耳を疑った。 心よりご冥福をお祈りする。 報道によれば、数年前肺腺がんで肺の摘出手術を受けたものの、昨年再発していたという。 肺腺がんとは?厚生労働省の人口動態統計によれば、2015年に気管支及び肺の悪性新生物(がん)で亡くなった人は、男性53185人、女性21159人の計74378人。がんによる死亡の原因の第一位を占める。 肺がんはいくつかの種類に分けられるが、肺腺がんの割合は高い。 わが国で最も発生頻度が高い組織型である腺がんは、男性の肺が
がんは人を殺すが…がん。悪性新生物。 勝手に増え続け、最後は宿主である人を死に至らしめ、がん細胞自身も死んでしまう、暴走する細胞。 こんな凶暴な細胞が体のなかにできたら、死んでしまうのは当たり前…そう思う人が多いだろう。確かに、大きなくくりで言えば、がん細胞は増え続けて人の体を破壊するので、人は死に至る。 けれど、実はことはそう単純ではない。体の大部分はまだ大丈夫なのに死ぬこともあれば、体中にがん細胞が散っているのに、比較的元気な人もいる。 なぜがんが人を死に至らしめるのか…私は病理医として、多数の病理解剖を行い、がん患者さんの最期に向き合ってきた。そして病理医としての立場から、がんが人を死に至らしめる理由を調べてきた。 既にこのテーマで何本も記事を書いてきたので、重なる部分もあるが、あらためてがんと死について考えてみたい。 川島なお美さんの死から考える~がんで死にゆく体に何が起こっている
フリーアナウンサーで乳がん闘病中だった小林麻央さんが、22日夜亡くなったと報道された。まず初めに、深い哀悼の意を表明するとともに、ご家族や周りの方々へ心からのお悔やみを申し上げたい。 闘病中には、夫の歌舞伎俳優・市川海老蔵さんとともにブログでその様子を書くなどしていた。実に多くの人が読んで応援していただろう。私もその一人だ。ブログでは闘病の中でご自身の写真を公開するなどし、患者さんを勇気付けていた。 筆者は大腸がんの治療を専門とする外科医だ。がん治療に携わって10年以上になる。これまで1000件以上の手術をし、多くのがん患者さんの診療にあたってきた。そんな私が、がんの専門家として書くべきことがある。内容は以下の通りだ。なお、本記事には小林さんの病状を説明したり推測する内容は一切ない。また、文中には大腸がんの生存率の情報があるため、知りたくない方は読まないで頂きたい。 1, ラストシーンにつ
日本は平均寿命が長い国として知られている。一方、寿命の概念には生存していればカウントされる平均寿命の他に、健康的な状態でいる年齢を意味する健康寿命(Healthy life expectancy (HALE))も存在する。WHO(世界保健機関)では平均寿命、健康寿命双方のデータが公開されているが、その2つを用いることで、「平均非健康寿命」も算出が可能となる。その実情を確認する。 WHOの定義では「健康余命」とは「病気やけがなどで完全な健康状態に満たない年数を考慮した、『完全な健康状態』で生活することが期待できる平均年数」であり、これがゼロ歳の時の値が「健康寿命」となる。他方、単純な「余命」は非健康な状態でも生存していればカウントされる年数で、ゼロ歳の時にあと何年生きられるかの推計が「寿命」となる。 WHOによる、国別の平均寿命の上位国は次の通り。後述する平均非健康年数との兼ね合わせのため、
5月29日、東洋経済オンラインに「日本の高齢者が不平不満を抱える根本原因」と題する記事が掲載された。副題には、「人生=仕事」という日本ゆえの悲劇だ、とある。 世界とは異なり、我が国では、最も怒りに満ち、人生に満足していないのは、65~75歳の年代グループのようである。多くの国では、人の幸福感は30代から下降線をたどり、40代で底を打ち、50代からまた盛り返すU字型カーブになっている。対して我が国では、最も幸せなのは25歳以下の年代であり、その後は一貫して下がり続ける。日本の高齢者はずっと我慢して働き続けて、退職したらもっと報われるはずと思っていたが、願ったとおりにはならず、期待と現実の差に打ちのめされてしまう、との見解が書かれている。 ここから、二つのことが言えそうである。 一つは、仕事とは我慢の対象でしかないのだろうか、ということである。確かに戦後を生き抜いてきた人たちは、家族や社会のた
紀伊國屋書店は2015年8月21日、日本を代表する作家である村上春樹氏の新刊『職業としての小説家』(スイッチ・パブリッシング)の初版10万冊のうち9万冊を出版社から買い取り、自社店舗や全国の他の書店に供給することを発表した。2015年9月10日から販売を開始する。 ネット書店に対抗し、注目の新刊書を全国の書店に広く行き渡らせることによって『出版流通市場の活性化を行うこと』が狙いであるとして、リリース内でも『ネット書店に対抗する』ことを宣言している。 紀伊國屋書店は「紀伊國屋が独占販売するのではなく、大手取次店や各書店の協力を得て、注目の新刊書をリアル書店に広く行きわたらせ、国内の書店が一丸となって販売する新しいスキーム」としている。 紀伊國屋が2015年4月に大日本印刷と設立した合弁会社「出版流通イノベーションジャパン」が検討を進めている買切り・直仕入というビジネスモデルの一つのパターン。
人の話を聞きながら、メモをとれるのか?私はセミナーや講演をする際、必ず受講者の皆さんに「メモ」をとるように伝えます。しかしパソコンでメモをとることは禁じています。パソコンでのメモを勧めない理由は以下の2つです。 1.脳の思考系が鍛えられない(思考のインフラが構築されない) 2.話の論点・本質を見抜く力が養われない セミナー中にメモをとってもらうことで、そもそも「人の話を聞きながら、メモをとれるのか?」――その習慣があるかどうかを自覚してもらうこと、そして「人の話を聞きながら、メモをとる」ためには、どのようなプロセスが不可欠なのか、を知ってもらうことができます。 まず「人の話を聞きながら、メモをとる」以前に、そもそもメモをとる習慣があるかについて考えてみましょう。 習慣とは、無意識のうちにできることを指します。意識することなくメモをとる習慣がある人が、さらに効果的なメモのとり方を知ろうとする
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