2015年10~12月期のGDP(国内総生産)は、消費の低迷によって再びマイナス成長に転落した。石原経財相は「記録的な暖冬による影響」との見解を示したが、多くの人はそうではないことを実感しているはずだ。このところ、日本の家計は相当厳しい状況に追い込まれており、消費を増やす余力がほとんどなくなっているのが現実である。 これまで日本経済は、何とか消費だけは維持されることで、それなりの成長が続いてきた。もし、今回の消費低迷が一時的なものにとどまらなかった場合、事態は少々深刻である。今の経済状況において構造的な消費低迷に陥ってしまうと、政策的に打つ手がなくなってしまう。 マイナス成長は事前に予想されていたが 内閣府は2月15日、2015年10~12月期のGDP速報値を発表した。成長率は、物価の影響を除いた実質でマイナス0.4%、年率換算ではマイナス1.4%となった。4~6月期に続いて2回目のマイナ