稲葉先生のところより。稲葉先生はこれはまだopen questionだとおっしゃっているように見えるわけですが、僕にはかなり疑問です。この方面に不案内のため落とし穴や地雷がたくさんあるのを承知で少々書いてみます。 結論から言うと、確かに結果の平等の方がコストがかからない状況もあるだろうし、それについて詳しく調べられていないのも事実かもしれません。でもコストを理由に結果の平等を目指すことはできない、と僕には思えます。要するにどちらの平等を選択するかという問題に関してコストは考慮すべき要素とはなり得ず、また結果の平等を擁護することもできない、と。 まず、確かにどんな組織にしろ社会全体にしろ、局所的にはコストメリットを持ち出して「結果の平等」を擁護できるかもしれない。 でも大局的にはそれはパイの縮小をもたらし、やがては誰も満足できない「平等な結果」へ落ち込んでしまうように思える。 更に悪いことに