昨日の「骨」展のワークショップでは皆さんにいろいろな絵を描いてもらいましたが、最初に描いてもらったのはニワトリでした。 18年前、東京大学の助教授として、初めて研究室で持ったときのことです。私の部屋に集まった学生達に、今回と同じように「鶏を思い出して描いてごらん」と問いかけました。その時、ひとりの学生が4本脚のニワトリを描いたのです。2本であることを指摘すると「ああそうか、羽が前脚ですもんね」と言って彼は納得していましたが、その場にいた学生達にも、後に伝え聞いた先生達にも結構衝撃でした。実はその生徒の成績は、学科でトップだったのです。 最近になって、慶應大学でも60人ほどの生徒達に描かせてみたところ、やはり2人が4本脚のニワトリを描いています。昨日のワークショップでもお一人、4本脚のニワトリを描いた方がいらっしゃいました。 いつも見ているものでも記憶に頼って絵にしてみると、驚くほど覚えてい