ロシアのプーチン政権が第二次大戦中の日本軍の戦争責任を強調する動きを続けている。8月には旧関東軍の細菌兵器開発などに関する文書を公開。今月には旧ソ連が日本の戦犯を裁いた「ハバロフスク裁判」に関する学術会議を開き、プーチン大統領が歴史の「改ざん」を批判するメッセージを寄せた。専門家の見方を交え、その背景を考える。 「事実や公文書に基づく議論は、第二次世界大戦の歴史をゆがめる試みに対抗するために重要だ」 ロシア極東ハバロフスクで今月6日に開かれた学術会議の冒頭で、司会者がプーチン氏のメッセージを読み上げた。ラブロフ外相も「日本の軍国主義者の残虐行為を将来まで記憶することが重要」と述べるビデオメッセージを送った。 ハバロフスク裁判は1949年に関東軍の幹部や、細菌兵器の開発などに取り組んだ731部隊の隊員らを裁いたソ連の軍事裁判だ。ロシアの情報機関・連邦保安庁(FSB)は8月、学術会議に先立って