さいきん、住宅情報誌をめくったりしている。 結婚して子どももできたし、世にいうマンションとやらはどんなものかしらと思って、眺める感じだ。よーく読むと価格が大変なことになっていたりするので、あまりまじめには読んでない。 ところで、そういう情報誌を見ていて面白いのは、分譲マンションを売ろうとする際の広告コピーだ。賃貸アパートとちがって、部屋の広さとかの即物的なことはあまり書かれない。前面に押し出されるのは、その暮らしがいかに「美しく」「贅沢」で、「上質」で「洗練」されているかということだ。 高級感を打ち出すあまり独特の文法世界を形成するにいたった不動産コピーを眺めてみたいと思います。 (三土たつお) 実例をみていただきましょう 不動産コピーの高級感ってどういうものなのか。いくつかマンションの建築現場をまわって広告看板を撮ってきたので、まずは実例を見てみてください。