宮崎市の歓楽街「ニシタチ」のはずれ。昭和レトロの雰囲気を色濃く残す「青空市場」の一角に、できたてのクラフトビールが楽しめるブルーパブ「青空エール」がオープンした。店主の前田康生さん(61)は元県庁マン。定年退職後に全国各地を巡って独自に腕を磨いた。 1月にオープンした35席ほどの店内には、自家醸造するための寸胴(ずんどう)や麦芽の粉砕機などが並ぶ。この「醸造所」で粉にした麦芽を煮沸し、不純物を取り除きながら上澄み液を丁寧にこして発酵させている。 メニューは「ペールエール」「ヴァイツェン」「ブラウンエール」「シードル」の4種類。定番のペールエールには宮崎特産の日向夏の皮を香りづけに使っている。 大学を卒業して36年間、宮崎県庁で働いた。観光振興課や商工労政事務所などに勤務。40代半ば、同県日南市の商工業者らと地ビールまつりを企画したことが転機になった。 全国の地ビールを調べると、その種類の多