産経新聞の現代の食を問う企画「亡食の時代 第4部のテーマは「作り出す食」をよんで驚きました。 霜降り肉は日本ではとても人気の高いメニューです。とはいえ、霜降り肉を飼育して作ると、もともと放牧では絶対できない肉だけに大変高価です。 そこで、赤身の肉を技術で加工して霜降りとして販売をしています。 ■メニューに隠れる“真の姿” 白い筋が走る“霜降り肉”がある。肉屋の店頭で見る高級肉と見まごうばかりの美しさだ。だが、この美は人の手によって作り出された。 赤身の肉を霜降り肉に変える“魔法”として、インジェクション(挿入、注入)と呼ばれる技術がある。 食肉メーカーの協和食品(東京)によると、主に利用されるのは豪州産のカウミート(搾乳後の牛の肉)。これに100本を超える注射針を差し込み牛脂を注入する。コンデンスミルク状になった脂身が赤身に溶け込むと、見た目は、ご存じ霜降り肉にそっくりになる。こうして「イ