2001年9月11日、米国を襲った同時多発テロを境に、世界は米国の「テロとの戦い」に引きずり込まれた。あれから15年。米国には「嫌イスラム」の空気がはびこる。ブッシュ、オバマの「二つの米国」を経て、「敵」は姿を変え、テロの最前線は欧州など世界に広がっている。 15年前、ハイジャックされた飛行機が2棟の高層ビルに突っ込み、3千人近い犠牲者が出たニューヨークの「グラウンド・ゼロ」。今、犠牲者の追悼施設が完成し、観光名所の一つとなっている。近くには新しい104階建ての世界貿易センタービルが建ち、昨年には展望台も開業した。 事件前と変わらぬ「日常」が戻ったようにも見えるが、米国社会の底流には「嫌イスラム」の空気がじわりと広がっている。 8月22日、米ジョージア州コビントンにあるビルの一室には500人以上があふれかえっていた。モスクとイスラム教の墓地の建設計画をめぐり、地元のニュートン郡議員らが市民
![米国に広がる「嫌イスラム」 同時多発テロから15年:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06b6a5bdd21cb063901e2e52a5032fe6f53f4464/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20160911000038_comm.jpg)