「小霊通」と書いて,「しゃお・りん・とん」と読む。PHSを意味する,この中国語を日本のメディアで目にする機会が増えてきた。いずれも「中国で時ならぬPHSブームが起きている」とする記事だ。11月22日付の日本経済新聞朝刊にも「中国でPHS『復活』」との見出しが踊っていた。「日本発の技術であるPHSが中国で急速に普及し,これに呼応して東芝や沖電気工業などの日本メーカーが部品や端末の増産に動いている」というのが趣旨だった。本当だろうか。 北京に拠点を構える筆者は,こうした日本での報道に疑問を抱かざるを得ない。現地で中国のハイテク産業をウオッチしている範囲では,PHSの“ブーム”など起こっていない。 「第3世代携帯電話(3G)前夜のあだ花」というのが,中国のPHSに対する筆者の率直な感想である。なぜ,こう判断したのか。日本とは大きく異なる,中国の携帯電話事情を紹介しながら,説明しよう。 13億人の
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