三菱電機は三菱プレシジョンと共同で半球型のスクリーンを使った映像表示システムを開発した(図1)。発表では,直径3mの半球型スクリーンを使って,3次元のCG動画を投影する様子がデモンストレーションされた。フライト・シミュレータやゲーム,広告向けの大型映像装置などの用途を想定している。 デモ・システムでは,巨大なスクリーンを使っても解像度を確保できるようにするため,映像の投影に6台のプロジェクタを用いた(図2)。複数のプロジェクタを用いる場合,球面に投影することで生じる歪みの補正や投影画像の位置合わせ,重なった部分の輝度の調整が必要になる。今回は,こうした調整を自動で,かつ平易に行えるようにした。まず,スクリーンに調整用のパターンを投影する。このパターン画像を2台のカメラで認識し,スクリーンの3次元曲面式を求める。その曲面式から各プロジェクタの投影画像の歪みに加えて,位置や重なり部分を計算し補