第38回 衝撃の偽ドル札「スーパーα 」が現れた! 松村テクノロジー社長 松村 喜秀氏 2008年12月17日 先日、東南アジアの関係者から米100ドル紙幣が送られてきた。偽札の疑いがあるというのだ。鑑定してわたしはショックを受けた。なんと、これまでの最先端の偽ドル札を上回る精巧さだったからだ。 最初は本物ではないかと思った。だが、2週間かけて、当社の技術者たちと一緒に分析、検討して偽札と断定した。 これは恐ろしい偽札だ。これまでは、いかに精巧な偽札といえども、真札と異なる部分、いわば偽であるという“暗号”が仕込まれていた。鑑定する側は、その暗号を探し出していけばよかったのだ。ところが今回の偽札は、ほぼ本物といえる出来映えで、暗号が皆無に近い。 わたしが北朝鮮製といわれる偽米ドル札「スーパーK」を発見し、偽札とつきあい始めてから20年以上も経った。その間、次々に現れる偽札との追いか