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ブックマーク / rootport.hateblo.jp (2)

  • 「そんなの知らないよ」と彼女は - デマこい!

    「どうやって生きていけばいいだろう」と彼は言った。「学歴もなければ大した職歴もない、ぼくらのような人間はどうやって生き残ればいいだろう」 京都、三条河原町。最近できたばかりのつけ麺屋に、友人とたむろしていた。 麺大盛り根菜チャーハンセットを待ちながら彼は続けた。 「いまの時代、あらゆる仕事が機械に置き換えられていっている。一昔前なら、知的な労働は人間がやるしかなかった。どんなに単純な足し算、引き算だろうと、人間の手で計算するほうが早かった。だから、ぼくたちのような人間にも仕事があった……」 と、料理が運ばれてきて、彼はちょっとだけ口を閉じる。目をむくような量の炭水化物の塊がテーブルを埋めていく。 「……だけど、いまは違う」つぶやきながら、彼はわりばしを割る。「当たり前のことが当たり前にできるだけの人間なら、機械を使ったほうが安上がりだ。ぼくらのような人間の居場所は、どんどん無くなっている。

    「そんなの知らないよ」と彼女は - デマこい!
  • 自分が好きで何が悪い! - デマこい!

    友人から、こんな話を聞いた。 彼女のお世話になった先輩が、会社を休んでいるらしい。30代前半の独身男性。半年前に違う部署に異動して、顔を合わせる機会が減った。そういえば最近見かけないなと思ったら、心を病んで休職しているという。先輩の異動先は会社の経営方針を決める部署で、文句なしの“栄転”だった。 (※なお今回は身バレに配慮してフィクションを随所に入れてあります。) 誰もが憧れる出世コース。一昔前なら実家で赤飯が炊かれただろう。一体、彼に何があったのだろう……と、友人は言った。 これは私の想像にすぎないが、おそらく彼は「自分を好き」になれなかったのだ。 自己評価を他者や社会の常識にゆだねてしまう人は、心を病んでしまいやすい。たくさんの例を見ているわけではないが、私はそう思う。一般的に、賢くて勤勉な人ほど病にかかりやすいと言われている。自殺者には、絶対的幸福感よりも相対的な幸福感を優先する人

    自分が好きで何が悪い! - デマこい!
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