舞台は島根県の離島 島に到着した高速船「レインボージェット」は大にぎわい=2014年6月【時事通信社】 午前5時、夜も明け切らない島根県隠岐諸島・島後(どうご)の小さな玄関口、西郷港は400人を超えるランナーであふれ返った。いよいよ、島内1周100キロを走破するウルトラマラソンの始まりだ。 このレースには6年連続の出場となるが、今年は春先に左脚を痛めたために練習量は例年の半分程度で、リタイアへの不安が膨らむ。ここはひとつ、大会のキャッチフレーズでもある、人情味あふれる島の人々との交流「感島」を体感することを第一としよう。目標を14時間30分の制限時間内でのゴールに切り替え、第一歩を踏み出した。(2014年6月、時事通信社編集委員・池田直人) 筆者が参加したのは、隠岐の島町が主催する「隠岐の島ウルトラマラソン」。西郷町、布施村、五箇村、都万村の1町3村の合併を機に、交流人口の拡大と観光産業の