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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (26)

  • この本がスゴい!2021

    「後で読む」は、あとで読まない。 「後で読む」は、あとで読まない。 「試験が終わったら」「今度の連休に」「年末年始は」と言い訳して、結局読まなかった。「定年になったら読書三昧」も嘘になるだろう。そもそも、コロナ禍で増えた一人の時間、読書に充てたか?(反語) だから「いま」読む。 たとえ一頁でも一行でも、目の前の一冊に向き合う。いま元気でも、一週間後には、読めなくなるかもしれないから。 今年は、死を意識した一年でもあった。「やりたいこと」を先延ばしにしてるうちに、感染して望みが断たれる可能性が爆上がりした。 時の経つのは早い。人生が長いほど、一年は短くなる。体感時間は加速する一方、人生の可処分時間は、短くなる。 だから「いま」読む。 積読を自嘲したりマウント取るのもヤメだ。いま読まない理由を並べ立てて開き直る不毛も捨てよう。そして、ずっと取っておいた、とっておきのを、いま読む。 そんなつも

    この本がスゴい!2021
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    rurida-01 2021/12/01
  • この本がスゴい!2020

    今年の一年早くない? トシ取るほど時の流れを早く感じるのは知ってるけど、今年は特に、あっというま感がすごい。恒例のこの記事、もう書くの!? と思ってる。 毎年、「人生は短く、読むは多い」と能書き垂れるが、今年は、「人生は加速的に短く、読むは指数的に多い」と変えておこう。 そして、昨年と比べると、世界はずいぶん変わってしまった。 基的に外に出ない、人と会わないが普通になり、マスク装備が日常になった。オフ会や読書会でお薦めしあった日々は過去になり、代わりにZoomやチャットでの交流が増えた。 ポジティブに考えると、そのおかげで、読み幅がさらに広がった。わたし一人のアンテナでは、絶対に探せない、でも素晴らしい小説やノンフィクションに出会うことができた。お薦めしていただいた方、つぶやいた方には、感謝しかない。 さらに、今年はを出した。 ブログのタイトルと同じく、[わたしが知らないスゴは、

    この本がスゴい!2020
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    rurida-01 2020/12/01
  • 本に埋もれて本と生きる『本の虫の本』

    なりたくて好きになったのでないから、止めたくて止められるものでもない。 活字中毒という便利な言葉があるが、スマホに魅入るのとは違うので、中毒なのかもしれぬ。書によると、中毒にはレベルがあるらしい。 好きのレベル(あるいは深刻度) 好き 50冊ぐらい家にある 読書好き 100~200冊 書豚(しょとん) 千冊くらい(家の階段にも積まれている) 書狼(しょろう) を並べるためだけに家を買う 書痴(しょち) 世の中に5冊だけのを全部買い占めて、4冊を破って捨てる よかった、まだ「読書好き」で済んでる。「階段に積んでる」「床が抜けた」という話も聞くが、のために部屋を借りたり家を買うようになれば、書物狂といっていい。だが、それは読書というよりも、むしろ「資料」であり「在庫」なのかもしれぬ。 これは、が好きで好きでたまらない「の虫」たちのエッセイ集。新刊書店、古屋、装幀、ジャ

    本に埋もれて本と生きる『本の虫の本』
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    rurida-01 2018/12/27
  • 『土と内臓』はスゴ本

    人体をトポロジー的に見ると、消化器官を中心とした「管」となる。もちろん胃や腸には逆流防止のための弁が備えられているが、位相幾何学的には「外」の環境だ。 この見方を推し進め、内臓をぐるりと裏返しにしてみる。くつ下を裏返すように、内側を外側にするのだ(このグロい思考実験は、クライヴ・バーカーのホラー小説でやったことがある)。裏返しにされた小腸や大腸を見ると、そこに植物の根と極めてよく似た構造と営みを見出すことができる。「水分や栄養素を吸収する」相似だけでなく、そこに棲む微生物との共生関係により、健康や成長面で重要な物質がやり取りされている。根と腸は、微生物とのコミュニケーションや分子取引をする市場なのだ。 書の結論は、微生物を中心とした人体の腸と植物の根の相似型であり、これに頭をガツンとやられた。ばらばらに得てきた知識が書で一つにまとまるとともに、わたし自身が囚われていた先入観がぐるりと―

    『土と内臓』はスゴ本
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    rurida-01 2017/01/16
  • この本がスゴい!2015

    「いつか読む」は一生読まない、いつ読むの? 人生は短いのに、読みたいが多すぎる。残り全部を注いでも、いまのリストは読みきれぬ。己の変化を確かめる、再読リストも増えている。今際に後悔しないため「読んでから死ね」が優先なのに、積まれるスピードさらに上。を通じて出会った人から教わったがまたスゴい。オフ会は危険な場、積読山がマシマシだ。それでも読むしかない、それも今しかない。 「このがスゴい!2015」は、この「今」を積み上げた一年間からピックアップしたもの。ネットや読書会を通じてお薦めされた作品もあれば、書店や図書館で「呼ばれた」もある。非常に愉しいのは、リアルで話し込んでいると、記憶の底からリレースイッチのようにタイトルが"発火"してゆくところ。完全に忘れてた、思いもよらない作品につながってゆく様は鳥肌もの。 世界は対話で拡張する。わたしが知らないスゴを"発火"させる、あなたが凄い

    この本がスゴい!2015
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    rurida-01 2015/12/01
  • この本がスゴい!2014

    人生は短く、読むは尽きない。 せめて「わたし」が知らない凄いと出合うべく、それを読んでる「あなた」を探す。それがこのブログに込めた意味であり、このブログを通じて数え切れないほど「あなた」に教わった。「自分の興味=世界のすべて」という独善に陥りそうなわたしの蒙を何度も開いてくれた。そんな「あなた」に感謝を込めて、今年読んだ中から選んだ。 ここで紹介するのは今年読んだスゴの一角かつ100%わたしの趣味だ。もっと多様でさらに熱いのを求めるなら、facebook「スゴオフ」をご覧あれ。面白いをリアルに相互に紹介しあう、宝の山脈になっているから。 フィクション きんいろモザイク 原悠衣 芳文社 かわいいは正義だ。 大事なことだからもう一度、かわいいは正義だ。痛勤電車で揉まれ、仕事でシバかれ、暗い欲望に惑いまくりの中年には、可愛い女子高生のゆるふわな日常が、ものすごく効く。ギスギス息苦しい空

    この本がスゴい!2014
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    rurida-01 2014/12/01
  • 猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた

    珍しい専門店「にゃんこ堂」。とはいっても、神保町の姉川書店という普通の屋の中に棚がある構成で、いわば書店内書店なのだ。客足が途切れず、好きホイホイとなっている。 エッセイ・コミック・写真集、絵小説・専門書と、ひたすらづくしで、好きにはたまらない棚だろう。大型書店で限定期間で、を揃えることはあっても、ここのように常設しているのは珍しい。専門ネットショップ「書肆 我輩堂」にも悶絶させられるが、ここのように実際に手に取れるのも嬉しい。 たぶん、今あなたの頭に浮かんだはだいたいある。『100万回生きたねこ』『語の教科書』『綿の国星』あたりがピンとくるが、ありったけを貼っておくので、あなたのイチオシがあるかどうか、探して愉しんでくださいませ。 『ネコを撮る』という発想がイイ 『ノラや』『綿の国星』は鉄板ですな 『ねこのオーランドー』も定番と聞く と写真

    猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた
  • このハヤカワがスゴい!

    オススメをもちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ、今度は「ハヤカワ」だ。 つまり、早川書房が肴だ。SF、NV、JA、HM、NF、FT、epi、演劇、もちろんハードカバーやミステリマガジンもOKだ。それではと、ハヤカワ・マイベストを選ぼうにも……これがすっごく難しい。「この新潮文庫がスゴい!」と同じで、素晴らしいがありすぎるのだ。 「ハヤカワといえばSFだろ常識的に考えて」、「ハヤカワといえばミステリの王、いや女王」という意見がある。全面的に賛成……なのだが、わたしの傾向では、NV(ノヴェル)やNF(ノンフィクション)を好んで読む。シリーズ丸ごと推したいのがハヤカワepi文庫。epiとは、"epicentre"の略で、「震源」のこと。海外小説の素晴らしさを伝える発信源たる思いが込められているという(こっそり「よりぬきハヤカワさん」と呼んでいる)。スゴが、傑作が、徹夜小説があまりに多

    このハヤカワがスゴい!
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    rurida-01 2012/04/20
  • この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)

    「マイベスト新潮文庫」を探すべく、書棚と脳裏を漁るのだが……出るわ出るわ、記憶からも積山からも怒濤のごとく、文芸、海外歴史、冒険、ミステリ、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ……ありすぎて選べない。 だから、も一つ「しばり」を設ける。それは「徹夜小説」であること。ひたすら面白く、寝を忘れて読みふけった鉄板を挙げる。くれぐれも、明日がお休みの夜を見計らって手にしてほしい。 ■「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ 未読なら、おめでとう。「これより面白いのがあったら教えてくれ」という傑作だから。憑かれたように読みふけり、時を忘れる夢中だ。(わたしは4回乗り過ごし、2度事を忘れ、1晩完徹した)。巻措く能わぬ程度じゃなく、手に張り付いて離れない。とにかく先が気になって気になって仕方がない。前知識は邪魔、完全に身を任せて、物語にダイブせよ。 とはいうものの、蛇足気味に補足

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    rurida-01 2012/03/05
  • 大学教師が新入生にすすめる100冊

    恒例の100冊リスト。 ただし、これまでの趣向を外した。「ベスト100ランキング」は楽しいが、変わりばえしない。毎年似たような「ベスト100」をヒネり出すのも飽きた。ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。読んできたやつ、未読のやつ、読みたいやつを抽出したりふり返るためのきっかけなのだから。 だから、今回はランキングをしない。母体のリストは、「大学教師が新入生にオススメする」なんだけれど、そこからの選出はわたしの手になるもの。今までのリスト作成の過程で知り合えたものや、「読まねばリスト」に追加したもの。積読山に刺さったまま、課題と化しているものを中心に100挙げた。 もちろんこの100冊を参考にしてもいいし、母体リストから自分専用の一覧を作ってもいい。母体のリストは三千弱になるが、元となったのは、以下のリスト。ブックガイドは多々あるが、「大学

    大学教師が新入生にすすめる100冊
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    rurida-01 2012/01/30
  • この本がスゴい!2011

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

    この本がスゴい!2011
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    rurida-01 2011/12/01
  • この「食」の本がスゴい!

    好きなを持ち寄ってオススメしあう「スゴ」オフ。今回のテーマは、「」だ。 を通じて人と出会い、人を通じてを知るコンセプトでやってきたが、今回は一味も二味も違ってた。なんせ、「べ物や料理と、それにまつわるがセット」なのだから。を通じて人を知り、人を通じて旨い料理に舌鼓キッチンスタジオを貸し切って、料理ながらプレゼンしながらべながら読みながらの5時間は、愉快すぎる一瞬間でしたな。参加いただいた皆さま、ありがとうございます。 まず結論。好きは、いしん坊だ。つまみ読みが大好きだし、夢中になると一気に読み干したりする。味見と称してパラ読みするし、比喩から味覚や感を組み立てるのもお手のもの。べてるそのものだけじゃなく、卓の風景とか場の雰囲気とかを勝手に想像しては涎をわかす。まことに好きはいしん坊なり。まずは、とれたての収穫を見てくれ。 業務用大型冷蔵庫をテーブル代わりに並

    この「食」の本がスゴい!
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    rurida-01 2011/10/17
  • この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 ともすると似たようなばかりに淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」と教えていただいたおかげ。もちろん、好きなだけ・屋さんだけで完結しても問題ない。それでも全部読むのに一生以上かかるだろう。だけど、自分の地平を拡張するため、あえて知らない趣味、行かない場所に足を運ぶ。その収穫が、沢山の「あなた」からのオススメになる。昨年までの探索結果はこの通り。 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 さらに、今年は「スゴ」のチャネルを増やしたぞ。「スゴオフ」と銘打って、リアルでの交流を図ってきた(直近だとスゴオフ@ミステリを12/3にするよ)。ネット越しと違うのは、圧倒的な情報量。おすすめをプッシュする熱とエントロピーが

    この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
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    rurida-01 2010/12/01
    友人の訳した本(土の文明史)が入ってる。うれしいなぁ。
  • わが子がイジメられてるらしいと思った親が最初にしたこと

    それは記録。 背中が痛いと訴えてくる息子を裸にしたところ、広範囲に内出血跡を見つける。詳細は省くが、殴られたらしい。「すわイジメ」と気負いたつのではなく、ゆっくりと子どもの話を聞く。度を越した悪ふざけなのか、陰湿なやつなのか見きわめがつかないし、子どもの話なので一貫性が見出しにくい。 まず、子どもの話を遮ることなく最後まで聞く。たずねるニュアンスの「訊く」のではなく受け入れるように「聞く」。そいつを逐一記録する。客観的に述べるのは難しいだろう(大人だってそうだ)、だから矛盾点には目をつぶり、ありのまま記録してゆく。ついでに写真も撮っておく。トラブルが大きくなり、収拾がつかなくなってからではなく、(たとえ一面からでもそれを自覚しつつ)子どもからヒアリングを続ける。 次に、「親は味方だ」というメッセージを伝える。独りで抱え込むなという。どうしても言いたくないのであれば、無理に聞くことはない。親

    わが子がイジメられてるらしいと思った親が最初にしたこと
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    rurida-01 2010/11/26
  • 読書の夏で20冊、夏をテーマに選んでみた

    爽やかな田舎の風景だとか、ひと夏の恋や冒険、心胆凍る恐怖夜話など、夏を感じる、夏を味わう作品を選んだ。読むとアツくなるやつも混ざっているのでご注意を。 まず、夏といえば夏休み。だから「よつばと!」(あずまきよひこ)。学生じゃない身分になって幾年月。子どもが、「もうすぐ夏休みだー」などと指折り数えていると、「チッ」と舌打ちのひとつもしたくなるもの。あれだけ沢山の入道雲を眺め、あれだけ沢山のセミとりをしたにもかかわらず、キラキラとした思い出は欠片ぐらいしか残っていない。それを1000倍ぐらい拡大したのがこれ。天真爛漫の「よつば」が、周りを巻き込む無茶ぶりに、文字どおりハラ抱えて笑う。と同時に、帯のキャッチコピー「いつでも今日が、いちばん楽しい日」が胸をアツくする。夏休みを生きなおすような気分になる傑作。 次に、夏といえば観鈴ちん(異論却下)。だから「Air」(桂遊生丸)。ゲームのみならず、TV

    読書の夏で20冊、夏をテーマに選んでみた
  • 「土の文明史」はスゴ本

    土壌の肥沃さと土壌浸から歴史をとらえなおす快著。文明の発展は土壌の搾取と放棄のくり返しによるものだということが分かる。 ■ 結論 書のシンプルな結論を図で説明する(p.17より引用)。「土」はもっとも正当に評価されていない、かつ、もっとも軽んじられた、それでいて欠くことのできない天然資源である。肥沃な土壌は、地下からの岩石の風化と地表での侵、およびその間の微生物・昆虫・ミミズなどの生物と植物類の生態系のバランスの上に成り立っている。あらゆる文明の興亡は、「いつこの土壌を使い尽くすか」「肥沃度をどのように保(も)たせるか」に依拠する。土壌の生成を上回るペースで浸を加速させる農業慣行により、肥沃な土壌を失ったときが、文明の滅ぶときである。つまり、土の寿命こそ文明の寿命なのだ。 ■ 超広角で大深度で人類史的な視座 環境破壊が歴史を変えた着眼点に「土」をもってくるところがユニークだ。しかも

    「土の文明史」はスゴ本
  • 世界を丸ごと理解するために「科学哲学の冒険」

    「おまえは科学リテラシーが足りない」なんて言われると、グゥの音もでない。 理系をハナにかけてる輩からふっかけられると、いつもこうだ。でも科学ってなんなの?極論すれば、科学って宗教の一種でしょ?誰も見たこと/聞いたこと/観測すらできないことを、信じる・信じないの話じゃないの?ホラ、高度に発達した科学は魔法と変わらないなんて言うし――そんな独善に陥っていたわたしに、良いお灸になった。 もちろん原子は肉眼で見えないが、たしかに実在している。そしてその原子の当の姿について、人類は知識を深めていっている――これは"常識"の範疇なんだろうが、この常識的な考え方をただ信じるだけでなくて、議論を通して正当化しようとする――これが、書のテーマ「科学哲学」だ。 …なのだが、どうも著者が主張したい「科学的実在論」の形勢は不利だ。科学は確かに知識を深め、役に立っているのだが、哲学の凶器「相対主義」のバッシング

    世界を丸ごと理解するために「科学哲学の冒険」
  • 「死ぬときに後悔すること」ベスト10

    余命、数週間。不自由な体、満足に歩くこともできない。日中も寝ている時間が多くなり、頭もうまくはたらかない ──そんな人生の最終章の人に向かって、こう問いかける。 いま、後悔していることは、何ですか? 「死ぬときに後悔すること25」の著者は、終末期における緩和医療に携わる医師。現場で見聞した、「余命いくばくもない状態で、後悔すること」をまとめたのが書なのだ。得られた答えは、多様でいて一様だし、複雑なようで単純だったりする。 もうすぐ自分が死ぬと分かっている人が、何を悔いているのか。これを知ることで、わたしの人生で同じ後悔をせずにすむのだろうか。考え考え読んで、いくつかの「先立つ後悔」を得ることができた。後悔は後からしかできないものだが、これはわたしにとって「先悔」となるものを、ランキング形式でご紹介。書では25章に分かれているが、わたし流にベスト10に絞ってみた。 第10位 健康を大切に

    「死ぬときに後悔すること」ベスト10
  • この本がスゴい2008

    今年もよい出会いがあり、それはあなたのおかげ、とても感謝しています。 ここでいう「あなた」とは、親切にもコメント欄よりオススメいただいたアナタだけでなく、某所で罵倒しまくってたキミも含まれる。なぜなら、「○○がスゴいんだってーフフン、じゃぁ△△読んでないだろ」なーんて教えてくれたから。 ありがたいのはまさにソレ、「そんならコレを読め」と言ってくれる方は、○○も△△も読んでる。わたしが知らない△△を、わたしが読んだ○○から教えてくれるのだから、これほど有益なものはない。 わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる所以はここにある。反面、これができずに唯我独尊を貫くと、非常に限定された世界の読書王となる。なまじ蓄積があるだけに、外からのアドバイスが受け入れられず、読書はすべて自意識の確認作業となる。気の毒だけど、よい反面教師だ。この道は、いつかきた道。わたし自身が陥らないよう、用心用心

    この本がスゴい2008
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 名著!「日本人の英語」

    東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊」で第5位。 特に京大のセンセが、「英語質がわかると言っても過言ではない」とか、「全学共通科目の英語なんぞ 100 年続けても、この1冊には適うまい」といった最大級の賛辞を贈っている。 著者はマーク・ピーターセン。明治大学経済学部の助教授(当時)。新入生の「異様な英語」から、修士や博士論文に出てくる「イライラする文」までを、達意な「日語」で説明してくれる。なぜ「異様」なのか、そしてなぜ「イライラ」するのかを理解するとき、英語の壁を一つ越えるだろう。 そういうわたし自身、単語をつなげたり拾ったりするだけなので、心もとない。次の例文は簡単なくせに面白い「読み」ができる。 a) Last night, I ate chicken in the backyard. b) Last night, I ate a chicken in

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 名著!「日本人の英語」