国会でも与党と野党は噛み合わない言葉の応酬を続け、議長が「議論は尽くされたと思います。それでは投票にうつります」と言えば、安保法制のような重要法案が議員個々人の様々な知恵や見識を活用することなく、場の空気と勢いで決定されていきます。また国の総理大臣は、「すでに十分に議論され決定された」としていた新国立競技場の建設を、世論の空気を読んだのか、いきなり"ちゃぶ台返し"しました。決定内容そのものの当否はさておき、こうした「勢いと空気の意思決定」は、ある種の思考停止状態=極めて粗雑な「エイヤ!」ではないでしょうか。