不法入国で強制退去処分が確定した埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アラン・クルズさん(36)一家が法務省に在留特別許可を求めていた問題で、同省東京入国管理局は13日、一家に対し、中学1年の長女のり子さん(13)の在留特別許可を認める方針を伝えた。 アランさんと妻サラさん(38)については、のり子さんの養育環境の調整のため来月13日まで拘束を猶予される仮放免とし、同日に強制送還する。 一家は3人で在留できるよう求めてきたが、同省は家族での在留は認めず、3人で帰国するか、のり子さんだけを残すかを決めるよう求めていた。13日が回答の期限となっていた。 サラさんとのり子さんは同日午前、東京入管に出頭し、すでに収容されていたアランさんと面会して今後の方針について話し合った上で、入管側と協議。当初は「3人で残りたい」との従来の方針を訴えたが、最終的に、夫妻が帰国し、のり子さんが残ることを了承した。